Hello, everyone.
This is Enta.
グラウンドアンカー工の打設位置に、大木の切り株がドーンと重なっている。
こんな事、現場をやっていると時々あります。
法枠工であれば、木の根の上にそのまま法枠を組んで施工してしまう手もあります。
でも受圧板の場合はそうはいきません。
今回は、打設位置に大木が重なった時、受圧板でどう処理するかを書いていきます。
まず根をギリギリまで切る
木そのものを伐採する山師(キコリ)に頼むと、大抵は根元から50cmほど残した状態で切ってもらう事になります。
これは山師の仕事の範囲問題で、木を切るのが山師の仕事であって、抜根や根切りは山師さんの仕事ではないからです。
根切りは私達、現場側の仕事になります。
昔はもっと根まで切ってくれよ!って思っていましたけどねw
通常の刃だとすぐにチェーンソーの刃が駄目になるので、こういう場合は根切り専用の刃を使います。
根は石を抱いているので通常の刃だとすぐダメになりますからね。
それを使って、法面勾配に合わせて根を切ります。
基本こう言う場合は抜根はしません。
抜根すると山が緩んだり、大穴があく事でその後の処理が大変になります。
法面の抜根はやらない事が鉄則です。

専用の根切り用ビットで削孔する
法面の傾斜と同じ角度に切り株を上手く切り落とせれば、そのまま何もせずに切土法面として考えられます。
そして、木には削孔出来ないだろうと思われがちですが、実際は掘りにくいだけで削孔自体は可能です。
グラウンドアンカーのビットは硬い岩盤には強いのですが、木のような柔らかい繊維質にはめっぽう弱いですw
それでも数トンの力で押さえつけながら削れば、時間はかかりますが削れます。

こういう場面でうちが使っているのが、先端がダメになった廃棄予定のビットを加工して作る根切り専用ビットです。
常に使うわけでも無いですし、たまにしか使わないので使い古しを加工して流用する様にしています。
またこんなビットって売っていないので自社加工ですね。

根の部分を削孔すると、根の周囲の土砂が抜けてしまう事も多いので、削孔後は多少の埋め戻しや地山の加工が必要になります。
削孔中に石を噛んだ根に当たると、削孔出来なくなったりしますが、そこはもう無理くりw
押すのみ!!w
受圧板下は土嚢に改良土で下地を作る
アンカーの削孔、注入挿入までができたら、次は受圧板の据え付けです。
受圧板の場合は切り株も含め法面よりも10cmほど下げておくと施工がやりやすくなります。
その上で、緊張作業時には受圧板上に改良土を詰めた土嚢を10cm程度の厚さで、受圧板下部の全面に敷き込みます。
全面に同じ材料を敷く理由は単純で、緊張時に受圧板へかかる荷重を、できるだけ同じ厚みの材料で均等に受けたいからです。
土嚢はUV仕様のものを使い、中には改良土を使用します。そうする事で不等沈下も抑えられます。
パンパンに詰め込まず、緊張の圧力で多少押しつぶされても問題ない程度に、余裕を持たせて袋詰めしています。
この状態で受圧板を据え付けて緊張すれば、根が残っていても施工自体は問題なく進められます。
法面でも、土工でも同じなのですが、土嚢に改良土(土とセメント)を使用すると非常に何でも出来ちゃいます!
UV土嚢に改良土が最強です。中に入れる量を調整するとイロイロな形に出来ますし、そのうち固まります。
この改良土嚢はある意味ワザですから、是非覚えておいてください^^
根が腐って空洞になる心配はどうか
「根がそのうち腐って、空洞ができるんじゃないか」という質問も現場でよく受けます。
木の根はすぐに枯れる訳ではなく、各種の文献やレポートを当たると、切り株や根が完全に土に還るまでには数年から数十年、モノによっては30年から60年ほどかかるという論文などもありました。
ただし木の種類・太さ・土中の水分量によって差が大きく、数年で崩れる例も、何十年経ってもひこばえが出続ける例も報告されているので、この年数は目安として捉えて頂ければと思います。
そして仮に根が朽ちていったとしても、消えてなくなる訳ではなく土に還っていくだけです。
その過程でゆっくり体積が減っていく事は事実ですから、受圧板下の下地を土嚢でしっかり作っておく事が大事ですね。
木が絡む現場は面倒に感じるかもしれませんが、順序さえ押さえておけば決して特別な工事ではありません。
結局は削孔、下地の作り方、この2つをしっかり考えていつも通りに進める事が大事です。

こんな木だらけの中でも普通に削孔しているので出来るんです。
やろうと思えば。
あとはお金をしっかり付けておくことが大事ですけどね。
See you later.
Simply by preventing trees from growing on slopes, you can reduce the risk of cracks and landslides!



