Hello, everyone. This is Enta.
グラウンドアンカーの緊張管理で、荷重と伸び量を見ますよね。
荷重計だけ見て「はいOK」ではなく、PC鋼より線がどれだけ伸びたか、設計上の伸びと変なズレがないかを見る。
基本的にこれは大事ですよね。
適性試験や確認試験では「荷重〜変位量関係」を確認する流れになっています。
つまり、アンカーは荷重だけではなく、変位も見て判断するものという事ですよね。
ただ、ここでいつも現場が困る事があるんです。
その変位、どこを基準に測っていますか?w
ダイヤルゲージを付けるには、動かない基準が必要です。
いわゆる不動点です。ところが法面のアンカー現場で、本当に動かない点を取るのはかなり難しいですw(まぁ今更感なんですが)
単管三脚は揺れる。
足場は人が乗ると動く。
法枠にクランプすると、アンカー緊張時の影響範囲に入ることがある。
地盤に固定しても、表層が緩ければ固定点ごと微妙に動きます。
設計施工指針では、試験精度はアンカーの設置条件や試験目的に応じて決定するとされています。
現場条件を無視して「ダイヤルゲージだから正確」とは言えないという事です。

1mm以下を読む管理で、2mm動いたらアウトです
確認試験の概要表では、変位の安定について「1mm/3min以下」という規格あります。
これは、測定側が数mmふらついて良いという意味ではないですw
1mm単位の変位安定を見ようとしている時に、基準点が2mm動いたら、もう何を測っているか分からないという事です。
例えば、理論伸びが20mm程度のアンカーで、不動点側が2mm沈んだとします。
見かけ上は10%程度の誤差になります。
これは施工指針にある許容値ではなく、現場でイメージするための単純計算w
アンカーの緊張管理では、数mmのズレでも測定結果に影響します。
変位の安定や伸び量を確認している時は、基準点が少し動くだけで、データとしては終わりですw
特に、荷重保持中に足場の上を人が歩く。
ポンプのホースが単管に触れる。
風が吹くw
これだけでダイヤルゲージの針がピクッと動くことばかりです。
その針の動きが、PC鋼より線の伸びなのか、足場の揺れなのか、風なのか。
管理表の数字だけがきれいで、中身が怪しい記録になります。
そもそも、すでにそんな資料を沢山作ってwww

ダイヤルゲージがフニャっと傾く理由
ダイヤルゲージ自体が悪いわけではありません。
問題は、当て方と固定方法です。
アンカー緊張時に多いのが、PC鋼より線やジャッキヘッド付近に測定子を当てて、針先が「フニャ」と傾く現象です。
あるいは、より線を通しグリップする穴に「スコン」と落ちるやつですw
原因はだいたいこれです。
・ジャッキヘッドやカプラー周辺に平らな当て面がない
・測定軸がアンカー軸方向に正対していない
・載荷中にテンドンや頭部治具がクルクル回る
・ゲージスタンドの固定剛性が足りない
・設置角度が悪い(ほぼコレが多い)
施工指針のリフトオフ試験方法では、載荷装置の設置について、テンドンにせん断力が加わらないようアンカー傾角や水平角に合わせて取り付けるとされています。また、変位計もアンカー傾角や水平角に合わせて、定着具の変位を計測できる場所に設置するとあります。
結構曖昧な書き方なんですけどね。
変位計は「とりあえず付けば良い」ではないです。(まぁ皆さんよくご存知だとは思いますけどねw)
アンカーの軸、ジャッキの軸、変位計の測定方向。この3つがズレると、変位を正しく読みにくくなります。
ダイヤルゲージで斜めに当てた場合、細かく言うと角度によるコサイン誤差も出ます。
仮に実際の変位が20mmで、測定軸が10度ズレると、読みは約19.7mm程度になります。
角度誤差だけなら約0.3mmですが、現場ではこれに不動点の揺れ、測定子の滑り、読取り誤差が乗ります。
だから、最終的に数mm級のズレになることがあります。
1/100のデータ取っているのにwww
もう笑えますよね。

単管三脚・足場・法枠クランプ・地盤固定の弱点
現場で使われがちな不動点作成は道具はこんな感じです。
単管三脚
設置は早いです。ただし、脚元が土砂、吹付面の上だ簡単にずれたり滑ったりします。三脚自体はしっかりして重いですが、ホースや人が触ると揺れます。そしてたまに手を挟むのでムカつきます!
通常の三脚(測量用)だと逆に軽さがデミリットになる場合もたまにあります。(風)
足場固定
一番やりやすいですが、足場は作業床です。人が乗る、歩く、材料を置く、ジャッキを操作する。その全部で変位計が揺れます。息を止めて!
法枠クランプ
しっかりして見えますが、緊張しているアンカーの近くに固定すると、受圧構造物側の微小変位を拾う可能性があります。測定対象と基準点が同じように動くと、差が見えなくなります。当然ですが、法枠もミシミシしますし、動きます。
機械より治具が先です
今の所、この測定で一番使い易いのは藤原産業のデジタルワイヤーメーターです。
コレが一番使い勝手が良くて、パッと見の測定感があって良いですね。
ここで勘違いしやすいのが、機械をよくすれば測定が正しくなると思ってしまうことです。
デジタル変位計は記録しやすいですが、固定治具が動けばダイヤルゲージと同じです。
結局、正しい方法の入口は機械選定ではなく、アンカー軸方向に正対した当て座を作ることThat's it.
PC鋼より線へ直接当てるから滑る。
ジャッキ周辺の丸い部材に当てるから落ちる。
だったら、測定対象側に平らでズレない当て座を作り、基準側はアンカー影響範囲外から取る。
これが一番現実的ですねー
マグネットでくっ付けるもアリですね。

今回言いたいのは、ダイヤルゲージを使うなという話ではありません。
ダイヤルゲージを使うなら、ダイヤルゲージが正しく読める条件を作るべきという話です。
不動点をどう取れば良いのか?どの様にすれば上手くやれるか?
そもそも不動点なんて取れるのか?って話しもある位ですからね~w
グラウンドアンカー工の試験の難しさは、不動点にあります!
そもそも論で抜けなきゃ問題ないグラウンドアンカー。
JIS規格で決められた材料を使っているPC鋼線。
検査でだれも分からない荷重変位量曲線。
検査で誰も触れない・・・苦労して作った書類www
See you later.



