皆さんこんにちは。
エンタです。
梅雨に入って、現場の段取りが天気予報とにらめっこの日々です。
雨で止まる、晴れたら一気に詰める。
毎年の事ですが、この時期は本当にイロイロと困る時期時期ですねw
さて今日は、先日お知らせしたCAIF(建設業AI活用会議)の続報と、その後にどうしても書いておきたい事があるので、2本立てでいきます。
CAIFは東京じゃなく、名古屋でやります
先日公開したCAIFですが、第1回の開催地が東京あらため名古屋になりそうです。
理由は単純で、参加表明をいただいた方が西日本に多かったからです。
それなら名古屋の方が集まりやすいし、会場まわりもイロイロ安い。
第1回ですから、まずは身軽にやりたいんですね。
今のところ、土木屋・橋梁屋・法面屋・足場屋・道路屋、そして設計屋の方々が手を挙げてくれています。
正直、最初は設計屋さんまでは想定していませんでした。
でも考えるほど、土木系の設計屋さんは必須だと思うようになりました。
施工側と設計側がタッグを組んだら、トンデモナイ相乗効果が出そうな気がするんですよね。
そもそもCAIFで何をやりたいか。
ざっくり言うと、我々建設業者はこれまでITシステム会社に、とんでもないコストを掛けてきました。
今もそうです。
これを打破する、あるいは共存しながらコストを下げる方法が見つかるだけでも、我々の手元に利益が残ります。
さらにその先で、参加した人がちゃんと儲かる仕組みを模索したい。
我々の強みは、AIで何かシステムを作ったときに、それが合っているか間違っているかを現場で目の前で判断できる事です。
手に刻まれた技術と経験を数値化してシステムにする。
プロのシステム屋さんからすれば「そんな簡単なモノじゃない」と言われるでしょう。
でも、もうそんな事を言ってられる時代じゃないと、私は思っています。
日取りはもう決まっているので、絶対に来られる方限定でお願いしますw
やりたい!という方は、お知らせのリンクから申し込んでください。

閑話休題
先日、法面の現場で痛ましい事故がありました
先日、法面の現場で痛ましい事故があり、尊い命が失われました。報道のリンクは下に貼っておきます。亡くなられた方のご冥福を、心よりお祈りいたします。
事故の細かい経緯は、私が現場を見たわけでもなく、確かな一次情報を持っていません。
だから憶測で「ああだったんじゃないか」とは書けません。
書けば、それこそ亡くなった方にも、ご遺族にも失礼ですし、現場にも迷惑が掛かる可能性有りますから。
ただ、同じ法面を生業にしている人間として、他人事には到底思えませんよね。
私はいつも思うんです。こういった事故を、もっとしっかり公開して、日本中の建設業者で共有できないものか、と。
事故は、たぶん毎日どこかで起きています。
なぜ起きたのか、どの工種で、どんな状況で起きたのか。
それを正確に共有できれば、同じ過ちを別の現場で繰り返さずに済むはずなんですよね。
「数字」で見ると、建設業の事故はやっぱり多い
ここで一度、感情論ではなく数字を見ておきます。出典は厚生労働省の公表資料です。
厚生労働省「令和7年の労働災害発生状況」(2026年5月公表)を見てみると、令和7年(2025年)の労働災害による死亡者数は700人で、前年より46人・6.2%減って過去最少だったらしいです。
休業4日以上の死傷者数は135,333人との事。
死者は減っているとはいえ、ケガをして4日以上休む人が年間13万人を超えている、という事ですね。
業種別だと、これは少し前の令和6年(2024年)の数字になりますが、同じく厚労省の公表資料によると、死亡者数が一番多かったのは建設業で232人、次いで製造業142人、陸上貨物運送108人だったとの事です。
死亡災害はこの建設業・製造業・陸運の3業種で全体の6割強を占めていて、過去10年ほぼ同じ傾向らしいです。
しかも事故の「型」で見ると、墜落・転落、交通事故、はさまれ・巻き込まれの3つで死亡災害の半分以上を占めているそうです。
墜落・転落……我々法面の人間にとっては、まさに一番身近な危険ですよね。高い所、足場の悪い斜面、これが日常の職場ですから。

事故を「隠す」より「出す」方が、結局みんなを守る
事故は、少ない方が絶対にいい。
これは大前提です。
でも現実問題、人がやる仕事である以上、ヒヤリハットや軽いケガはどうしても起きます。
私が思うのは、せめて軽症で済むうちに気づける仕組みを業界全体で持ちたい、という事なんです。
軽症なら数日休んで現場に復帰できます。
悲しむ人も、少なくて済みます。
だからこそ、起きた事故はもっと大々的に公表した方がいいと思うんですよね。
労働安全の世界では昔から「ハインリッヒの法則」というのが言われています。
1件の重大事故の裏には、29件の軽い事故と、300件のヒヤリハットが隠れている、という経験則。
この事は私がブログで何回も書いてますねよ。
数字そのものはあくまで目安だと思いますが、要は「大ケガの手前に、小さな芽がたくさんある」という話です。
その小さな芽を、現場をまたいで共有できれば、重大事故の何割かは確実に摘めるはずなんです。
だから「出す」事に意味があると、私は本気で思っています。
実は、こういう情報を出す土台は国も用意してくれています。
厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」には労働災害の統計や事例が載っていますし、最近は死傷病報告のオープンデータをExcelで整理して公表するようにもなったらしいです。
方向としては、すごくありがたい。
ただ……正直に言うと、見にくいんですよw どこに何があるのか、現場のオッサンがスマホでサッと「自分の工種の最近の事故」を調べられるかというと、
なかなか厳しい。せっかくの宝の山が、活かしきれていない気がするんです。
それともう一つ、これは私の本音ですが、業界にはまだ事故を「外に出したくない」という空気が残っていると感じています。
本来、影響力のある大きな会社こそ先陣を切って事故を公表してほしい。
トップが出せば、下も出しやすくなります。
隠す文化が薄まれば、救われる命がきっとあるはずなんです。残念ながら、まだそうはなっていないなと感じる事が多いですね。

だからこそ、AIの出番だと思うんです
ここで最初のCAIの話に戻ります。
「国のデータは立派だけど見にくい」。これって、まさにAIが得意な領域じゃないですか。
バラバラで読みにくい事故データを、工種別・原因別に整理して、「法面の墜落・転落、直近の事例」みたいに一言聞けば返してくれる。
そんな道具が現場の手の中にあったら、朝礼のKY(危険予知)一つとっても変わると思うんですよね。
我々には、出てきた答えが現場で「合ってる・間違ってる」を即判断できる強みがあります。
事故を減らす道具を、当事者である我々自身の手で作る。CAIでやりたい事の一つは、まさにこれなんです。
きれいごとに聞こえるかもしれませんが、新しい稼ぎ方を作る事と、仲間の命を守る道具を作る事は、私の中では地続きです。
儲かって、なおかつ事故が減る。
そんな仕組みが一つでも生まれたら、これ以上の事はありません。
派手な打ち上げ花火みたいな話じゃないですw
泥臭く、現場の感覚を一個ずつ数値にして、使える道具に変えていく。
地味だけど、それが我々にできる一番現実的な一歩だと、私は思っています。
亡くなられた方に、あらためて哀悼の意を表します。
それではまた。



