
しかし、「気をつけて作業するように」と口酸っぱく言うだけでは、根本的な解決にはなりません。
実は、不安全行動が起きてしまう要因は大きく分類することができ、それぞれの要因に合わせた適切な教育があります。
今回は、不安全行動の要因と、状況に応じた教育の種類について解説しようと思います。
不安全行動の3つの要因と必要な教育
作業者が不安全行動をとってしまう背景には、主に「知識」「技能」「態度」のいずれかの問題が潜んでいます。それぞれどのような状態なのか、詳しく見ていきましょう。
「知らなかった」状態には【知識教育】
まず1つ目は、「正しい作業の方法を知らない」というケースです。
これには知識教育を行う必要があります。
データによると、この状態で労働災害を起こしたものは全体の67%を占めており、その内訳は以下のようになっています。
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そもそも教育・指導を受けていない(12%)
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教育・指導を受けたが、覚えていない(55%)
教わっていないことはもちろんできませんが、「一度教えたから大丈夫」と思っていても、作業者が忘れてしまっているケースが半数以上もあるという点には注意が必要です。
「できなかった」状態には【技能教育】
2つ目は、「正しい作業の方法を知っているが、できなかった」というケースです。これには技能教育が必要です。
知識としては頭で理解していても、実際の作業スキルが伴っていない状態です。この状態で労働災害を起こしたものは全体の7%程度となります。
具体的には以下のようなケースが含まれます。
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いつもできない
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その時のみできなかった
3. 「しなかった」状態には【態度教育】
3つ目は、「正しい作業の方法を知っており、能力もあるのに、あえてしなかった(しなかった)」というケースです。全体の26%がこの状態にあり、態度教育が求められます。
作業そのものを理解できているため、非常に教育が難しいとされるのもこのケースです。
個人に合わせ、手を変え品を変え、進めましょう。

番外編:「ついうっかり」はヒューマンエラー
上記の3つとは別に、「ついうっかり」発生してしまうミスもあります。
その多くは「ヒューマンエラー」として分類されます。
ヒューマンエラーは、個人の能力不足や意識の低さだけではなく、以下のような要因によって引き起こされます。
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生理的な状態:疲労、アルコールや薬物の影響、早朝や夜業など
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心理的な状態:時間に追われている、心配事・悩み事がある、人間関係のストレス、悪い作業環境など
これらを防ぐためには、教育だけでなく、職場環境や人間関係の改善など、総合的な対策が必要になります。
作業者の不安全行動を見つけた際、ただ叱責するのではなく、「なぜその行動に至ったのか」を分析することが大切です。
「知らない」のであれば知識を教え
「できない」のであれば技能を訓練し
「やらない」のであれば態度を改めるよう試みます。
原因に合った適切な教育を実施することで、より安全な職場環境を築いていけることが理想です。



