グラウンドアンカー工の緊張角度とは|合成角度を初心者向けに解説

皆さんこんにちは。

エンタです。

すでに、お盆休みで帰省していますか?

私は鹿児島に帰る家も無いので帰ることもほぼ無いのですが、皆さんはどうでしょうか?w

買える時はヘロヘロになっていると思うので、十分気をつけて帰って来てください。

また、遊びに行っている方も十分に楽しんでリフレッシュですよ!

閑話休題

今回は、グラウンドアンカー工の緊張作業で必ず出てくる「角度」の話です。

削孔角度と受圧板側の勾配がピッタリ合わない時、現場でどう考えればいいのかを、初心者の方にも分かるように書いていきます。

最近初心者シリーズ書いていますw

これはまたそのうちに必要になってくるので書き溜めている途中ですw

グラウンドアンカー工の「角度」とは何か

グラウンドアンカー工では、地盤に削孔した孔にテンドン(PC鋼より線などの引張り材)を挿入し、地表側で緊張・定着させて斜面を安定させます。

削孔角度測定

このとき大事なのが、削孔角度と、テンドンを固定する受圧板側の勾配角度の関係です。

緊張の基本は「まっすぐ引張り、まっすぐ定着」です。

削孔角度と受圧板側の角度を足して90度になっていれば、緊張時のセットは素直にいきます。

地盤工学会「グラウンドアンカー設計・施工基準、同解説」)P.98には、アンカー頭部の設置角度の許容誤差は、一般的なPC鋼より線の場合で±5度以下と明記されています。

連続繊維補強材の場合はさらに厳しく、±2.5度以下とされています。(繊維補強材ってほとんど無くて温泉地帯とか使わないので私も見た事ありません!)

つまり、この±5度以下という範囲に収まっていないと、テンドンや定着具に余計な曲げの力がかかってしまう訳です。

逆に言うと5度までなら!!?

と言う事です。

そして、この頭部の角度は管理項目に入っておりませんw


削孔角度と受圧板勾配の関係を数字で確認する

言葉だけだと分かりにくいので、具体的な数字で見てみましょう。

例えば、設計削孔角度が35度、受圧板側の勾配角度が55度だったとします。

35度+55度=90度

90度ぴったりなので、緊張時のセットはそのままで問題ありません。

定着角度

では、削孔角度が25度で、受圧板勾配が55度だった場合はどうでしょうか。

25度+55度=80度

90度まで10度足りません。

定着角度 テーパー

この10度の差をそのまま緊張してしまうと、頭部の許容誤差±5度を超えてしまう可能性が高くなります。


角度調整台座(カクドくん)で鉛直方向の差を補正する

こういう時に使うのが角度調整台座です。

現場でよく見かける製品に「カクドくん」というものがあります。

カクドくん

メーカーによって仕様はいろいろありますが、現場でよく使うタイプだと、

上段・下段それぞれ最大10度、組み合わせて最大20度まで補正できるものです。

カクドくん

先ほどの「10度足りない」というケースなら、この台座で十分に補正できる範囲です。

ただし、メーカーが「出来る」と言っているスペックと、実際の現場条件で無理なく使える範囲は、必ずしも一致しません。

設計通りの山であれば誰も苦労はしないんですw


水平方向の角度補正が加わると一気に難しくなる「合成角度」

ここまでは、削孔角度が鉛直方向だけの場合の話でした。

実際の現場では、鉛直方向だけでなく水平方向にも角度が生じることがあります。

例えば、鉛直角度が25度、そこに水平角度10度の角度が加わっていたとします。

受圧板側の鉛直角度は先ほどと同じ55度とすると、

55度+25度=80度

鉛直方向だけで見れば、先ほどと同じく10度不足です。

水平角度 定着角度

ここに水平方向10度の角度が加わるので、合成角度では20度足りない状態になります。

これをカクドくんのような角度調整台座だけで補正しようとすると、正直かなり難しいです。

台座は上下二段構造になっていて、下段で鉛直方向の傾きを、上段を回すことで水平方向の向きを作ります。

ところが、上段を水平方向に回すと、下段が作っていた鉛直方向の補正量も一緒に回転してしまい、実際に効いている補正量は半分程度まで落ちてしまいます。

しかも、補正の向き自体もズレていきます。ホント合成角って難しいw

カクドくん

要は、下方向に10度補正したい。

まずした方向に10度セットします。

 

私も現場でこのパターンに当たった時、最初は台座だけで何とかなると思っていましたが、実際にはうまくいきませんでした。

鉛直・水平の両方に角度がある時は、緊張作業に入る前に角度を実測して、台座で対応できる範囲かどうかを確認しておくことをおすすめします。

結局のところ、緊張の角度は「削孔精度」と言うよりも、地山の問題の方が非常に多いです。

削孔精度ってかなり精度高いと思うんです、最初のうちはw(中に入ると上がったり下がったりするので)

しかし、山を切るって作業自体デコボコになったり、することの方が多いんです。

綺麗に切れるのは粘性土くらいです。

そこに受圧板や、法枠を施工して受圧構造物として使用するのですが、モルタルで調整出来るのであれば、

その段階で調整出来る様にしておくと緊張時に悩まなくてイイと思います。

もしくは、テーパープレートという鉄製品をFSC藤原産業で作成してくれるので問い合わせてみてください。

 

それではまた。

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