皆さんこんにちは。
エンタです。
最近の仕事の傾向として、本数が一気に減ってて忙しいようで全然ですよね!
なかなか難しい時代になってきました・・・・
閑話休題
今回は、水が異常に出る現場で吹付をやる時の話です。
ズーッと水が出続ける法面、吹付する時にもの凄く厄介ですよね。
そんな時の対処方として、一番簡単な方法はと言われたら、やはり急結剤です。
そこは鉄板だと思います。
あとは水抜きをたくさん刺して導水させながら吹くというやり方もあります。
ただ、導水が上手くいけばいいんですが、実際はそんなに上手くいきません。
何回も何回も上から吹きまくって、そこだけけっこうな厚みになりがちです。
じゃあどうするんだ、という話を今日は書いていきます。

湧水が多い法面で吹付が難しい理由
まず、なぜ湧水のある法面の吹付が難しいのかを説明します。
吹付モルタル・吹付コンクリートは、吹き付けた面に水が常に供給され続けると、付着不良やダレの原因になります。
水みちの真上に吹いても、その部分だけモルタルが定着せず、剥落したり厚みが偏ったりするわけです。
急結剤を強めに効かせれば一時的には止まりますが、それだけで根本解決にはなりません。
水は必ずどこかに逃げ道を探しますから、止めた場所の裏でまた水圧が溜まって、別の弱い所から吹き出してくることもあります。

水みちを見極める|ここが一番大事
対処の一番のポイントは、水が出てきている「真ん中」を決めることです。
これが一番大事!
どうやって決めるかと言われると、正直なところ感覚です。
法面を触って、水の流れる音や湿り方の変化を感じ取って、どこが水みちの本流なのかを探りますwww
野生の勘を研ぎ澄まし、今までの経験を元に!
なぜ、法面屋になったのか!?って事を思い出しながら、今までの法面屋人生を回想しながら真ん中を「えぃやぁ!!」と決めて下さい!
水みちの中心さえ押さえられれば、その1点に水を集めて逃がしてやれば、周りは乾いた状態で吹付ができるようになります。
逆にここを外すと、いくら水抜きパイプを打っても水は思った方向に集まってくれません。

削孔と水抜きパイプの具体的なやり方
水みちの中心が決まったら、そこに水抜き用の穴を開けます。
法面が柔らかければ、削岩機でφ50くらいの穴を削孔して有孔のパイプを入れるのが一番効きます。
これが一番なによりも強力です。
ただ、削岩機がなかったり、そこまで大掛かりにする必要がない、出来ないという時は、ハンマードリルで1m前後を水平に削孔する方法で十分対応できます。
穴は大きければ大きいほど水を集めやすいので、可能ならハンマードリルの刃でφ19やφ22くらい開けてください。
その穴の口に水抜きパイプを設置しますが、細く成形した吸い出し防止材を中に突っ込んでおくと、土砂の流出を抑えながら水だけを吸って通せるので効果的です。
- その穴の周囲表面からチョロチョロと浸み出している箇所は、モルタルで止水すると水が上記の穴に集まりやすくなります。
- その穴を中心に扇状に削孔を追加すると、さらに広い範囲の水を集められます。たった1mでも効果あります!
ちょっとした事なんですが、こうやると効率的に水を流せるので、吹付面の見た目も良くなります。
急結剤に頼りすぎるとどうなるか
ここまで水抜きの話をしてきましたが、現実には水が出まくる現場で急結剤を使わずに済む現場はほとんど無いと思われます。
使った方が楽ですし、勝負早いですからね。
なので急結剤自体を否定するつもりはないです。
ただ、急結剤にはデメリットがあることも忘れてはいけません。
使えば使うほど、吹付モルタル・コンクリートの強度は下がっていきます。
これは凍結融解の起こる地域であればあるほど影響が大きく、その後バキバキにひび割れてしまうこともあります。
急結剤で無理やり止めた分だけ、後々の耐久性にツケが回ってくる可能性は高いです。
だからこそ、水抜きで先に水量を減らしてから吹く、という順番が大事ですよね。
急結剤は最後の仕上げであって、最初から頼る道具ではない。
湧水の多い法面は、水みちさえ押さえてしまえば、あとは意外と落ち着いて吹けるものです。
急結剤に頼り切らず、削孔と水抜きパイプでしっかり水を逃がしてやる。
そうやってしっかりとした品質で施工していきたいですね。
それではまた。



