iPhone17 ProのLiDARで断面図を取る|Scaniverse×CloudCompareで現場を安く点群化する手順

皆さんこんにちは。

エンタです。

今回はiPhone17 ProのLiDARで点群を取って、断面図を描いてみた!って事で、出来るだけ安くやってみました。
その方法と仕上がりを公開します。

最近、現場の土木技術者の間でも「点群やってみたいけど、まずは出来るだけ安く試したい」って声を結構聞きます。
うちでも、見積前の現況把握とか、施主への説明資料用に「ちょっと断面欲しいよね」ってシーンが増えてきたので、思い切って試してみましたw

閑話休題

専用の3Dスキャナなんて要りません。手元のiPhone17 Pro 1台で完結します。

用意するモノ(実費ほぼ0円)

必要なものはiPhone17Proです。(ここが一番高いかもw)
コレで、Scaniverseと言うフリーソフトで現場をスキャンします。

Scaniverse

こう言うアプリです。
点群界ではかなりメジャーですね。

※ScaniverseはNiantic社が提供しているiOS向けの無料3Dスキャンアプリです(App Storeで「Scaniverse」検索)。LiDAR搭載端末で実寸スキャンが可能と公式に明記されています。

ハードはiPhone17 Pro 1台、ソフトはScaniverse(無料)とCloudCompare(無料、GPLライセンス)。
実費はほぼ0円。端末とPCが既にある人なら、追加コスト発生せずに動かせます。

※iPhone17 ProのLiDARはAppleの公式仕様で「LiDARスキャナ搭載」と明記されていますが、土木の高精度測量機相当ではありません。

あくまで簡易測量の用途と考えて下さい。

 

前日ジョウ所長も似たような事やっていたので1度見て下さい。

 

今回の対象(空石積+ブロックの合わせ技現場)

そして今回のターゲットはこちらです。空石積とブロックの合わせ技。

石積崩壊対策

私からすれば、イイ感じに過去の崩壊、積み直しが見受けられます。

こういう山際の石積って、ホント図面残ってない事が多いんですよw
役所に問い合わせて図面無し、施主も「先代がやった」のパターン。
そうなると、まずは現況把握から始めるしかないんですよね。

今回はコレの断面図をとにかく簡単に時間を掛けず安くやる方法を書いていきます。

 

点群データをCloudCompareに読み込む

コレを
CloudCompare(サイト) と言うソフトをPCで使用します。

※CloudCompareはオープンソースの点群編集ソフト。Windows / Mac / Linux に対応していて、商用利用も問題ありません(GPL条件の範囲内)。

iPhone17 ProからのLiDARのデータはLas形式にしてPCのどこかに入れて下さい。

※Scaniverseの書き出し設定でLAS(または.e57)を選ぶと、CloudCompareでそのまま読み込めます。

書き出し時のスケール単位は必ず「meters」になっている事を確認して下さい。

ここがmm設定だと点群が極小サイズで表示されて「何も出てこない!」となりますw

iPhoneのLiDARで断面図取ってみた!

ソフトを入れて、ソフトを開いて、ファイルを開きます。

iPhoneのLiDARで断面図取ってみた!

そうするとこんな画面になるので、右下のApplyボタンを押すと!!?

iPhoneのLiDARで断面図取ってみた!

Scaniverseが取得している座標値が出ています。
コレもこのままOKで問題ないです。(とりあえず)
そうすると!!?
点群データが現れます。

 

どうですか?
出てきていますか?

ここでよくある詰まりポイントを2つだけ書いておきます。

・点が薄くて見えない場合 → CloudCompare の Display → Point Size を「2」か「3」に上げると一気に見やすくなります
・LAS書き出しで何も表示されない場合 → Scaniverse 側のExportでスケール単位を確認、metersに変更

私も最初の頃にコレで小一時間ハマりましたw

 

CrossSectionで断面をスライスする

そこから、点群を選択した状態からTools→Segmentation→CrossSectionを選びます。

iPhoneのLiDARで断面図取ってみた!

そうするとこんな画面になります。

iPhoneのLiDARで断面図取ってみた!

ココで緑の矢印部分を触って取りたい断面部に合わせて幅を20センチにします。
座標で言うとYの数字を0.2にすると細くなります。
点群の取り方、クオリティによるのですが、iPhoneLiDARだと切れ切れになる可能性もあるので0.1~0.3位がイイかもしれないです。

ここはちょっと感覚な話で、個人的な目線で空石積みたいに表面に凹凸がある対象は0.2〜0.3で広めに取った方が線が繋がりやすいです。
逆に擁壁面みたいにフラットな対象なら0.1でもキレイに切れます。

iPhoneのLiDARで断面図取ってみた!

コレで青の矢印(上下)の下に有る輪の部分で画像を回して横にすると断面出てますよね。

断面切取り

①を押すと②が出てきます。
今回はY断面が欲しいのでYにチェックを入れてそのままOK
出来ましたという合図が出るので、それもOKで

断面切取り設定

もしも上手く行かない時は上記の様にしてみて下さい。

「縦断面が出ない!」って人は、Y軸じゃなくてX軸を選んでしまっているパターンが多いです。
現場でiPhone17 Proをどっち向きに構えてスキャンしたかで軸が変わってくるので、最初の数回はY/Xの両方試してみて下さい。
コレ、ハマる人多いんですよw

 

ポリライン化してDXFに書き出す

左のツリーに ファイル名.las.envelope  と言うモノが生まれていればポリラインが出来てます。
これで、CrossSectionを修了します。

ポリライン作成

こんな感じです。

ポリラインDXF保存

そして、コレをDXFで保存すると断面図出来るので、あとはCADで開いて上手く修正してください。

DXFで吐き出した後は、AutoCADでもJw_cadでも、好きなCADで開けます。
ただし、iPhone17 ProのLiDARはあくまで簡易測量です。
発注図に乗せるレベルの精度ではないので、最終的には現地でレベル測量を2〜3点だけ抑えて、その実測値で点群を補正すると、土木としても使い物になる図面に化けます。

※「LiDAR点群を絶対座標に乗せる手順」については、業界統一の標準フローはまだ整っていないと感じています。

各社で運用がバラバラ、と言うのが2026年5月時点の私の印象です。あくまで私の体感として、ですw

 

専用機との比較(ザックリ社内コスト感)

ザックリ比較するとこんな感じです。

・専用3Dレーザースキャナ+オペ:1現場 50〜100万円〜
・ドローン写真測量+SfMソフト:1現場 10万円〜
・iPhone17 Pro+Scaniverse+CloudCompare:実費ほぼ0円(端末・PC既存ありき)

精度は当然、専用3Dスキャナが圧勝です。当たり前ですw
ですが、見積前の現況確認、施主への説明資料、社内検討、初動レベルの断面なら、iPhone17 ProのLiDARで十分戦えます。

※上記コスト感は、うちの社内の実感値です。会社規模・地域・案件で当然変動するので、目安としてご認識下さい。

 

私はコレを「民間工事の設計段階の図面が必要」に使ってます。

正式な測量に切り替える前の、第一報としての断面。
「明日打合せで断面いるんだけど、測量入れる時間も金も無い!」って局面で、iPhoneは結構頼りになりますねーw

iPhone17 Proが手元にある土木技術者なら、覚えておいて損は無いと思いますw

それではまた。

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