皆さんこんにちは。
エンタです。
先日、若手に法枠の図面を教えていて、「昔ブログに書いた事あったな」と思い出して過去記事を引っ張り出したんですが、3回に分けて書いていた上に、今読み返すと言葉足らずな所がチラホラありましてw
これは1本にまとめ直した方が親切だなと思い、今回改めて書き直す事にしました。
閑話休題
今回は、CADで法枠図面を書く方法についてです。
展開図の基本から、実際の縦枠・横枠の書き方、そして一番相談を受ける「起伏の激しい山でどう帳尻を合わせるか」まで、通しで書いていきます。
展開図は測点を基準に書くと後が全部楽になる
まず法面展開図、簡単に言えば三角測量の話からです。
測量をする際に、まず測点の位置を出します。
何故かと言うと、基本的に施工管理は測点管理が基本だからです。
測点を無視した図面の書き方は、正直かなり見にくいんですよ。

上の図面、No.7がどーんと通っています。このNo.7を基準に現場管理しているわけです。
「No.7+10で状況写真を撮った」と言われれば、あぁこの辺かとすぐ分かりますよね。

これが、展開図の全く関係ない所に↑↑↑↑No.7がどーんと入っていたらどうでしょう。
ピンクのラインがNo.7の通りだった場合、見た瞬間「???」ってなるはずです。
展開図は必ず測点を基準に測量した方が、後から見て楽です。
変化点は法枠の右通り・左通りカドに合わせる
これを法枠につなげるなら、変化点は必ず法枠の右通りカド、もしくは左通りカドに合わせると図面が書きやすくなります。
私の場合、法枠自体も極力測点に合わせるようにしています。そうすると、後の展開が本当に楽なんですよ。
法枠の右カド・左カドがそのまま測点になっている、そんな状態を目指すイメージです。
実際にCADで縦枠・横枠を書いていく手順
理屈が分かったところで、実際の作図に入ります。テスト用に、こんな法面があったとします。法枠300のケースです。

大事なのは、出来るだけ測線に合わせて縦枠を作ると展開図の目安になりやすいという点です。
この図面の場合、縦基準は法枠左カドの通りにしています。
もしカーブになっていたり、測線方向が鉛直でなかったりする場合は、上の点だけを合わせるなど、最終的に図面が分かりやすくなる合わせ方を優先してください。
この図面は法枠の外周なので、内側に300mm入ります。

これで外枠は出来ました。次に縦枠を書いていきます。横でも縦でも先に書くのはどちらでも構いません。
作図する本人さえ分かればOKです。

真ん中の縦ラインが法枠左カドの基準です。これで基準の縦枠が出来ました。
次に、この縦枠を基準に左右へ1500mmピッチで法枠を書いていきます。

これで縦枠は完了です。
次に基準となる横枠を書きます。
今回は青の枠を基準にしているので、そこから下方向へ1500mmピッチで書いていきます。

これを、綺麗に要らない線を消していきます。

綺麗にするとこんな感じになります。ザックリ通りました。
CADソフトの種類はぶっちゃけ何でもいい
基本的に、CADは何でもOKです。慣れればどのソフトでも問題ありません。
ちなみに私はオートキャドを使っています。ここまでが平らな法面の基本パターンです。
起伏の激しい山では「ピッチ」より「交点数」を死守する
ここまでは、ペローンとした綺麗な法面の話でした。
ただ、今どき綺麗に切り取っただけの山なんてほぼありませんw
起伏の激しい山になると、途端に作図が難しくなります。
何故かと言うと、寸法が合わなくなるからです。ここで結構悩む方が多いです。

300の法枠で1500mmピッチのはずが、図面上では縦梁5本しか入らない計算なのに、現地には6本入ってしまっている。
こういう「あれ、本数が合わない」というケースです。
結論から言うと、ピッチは気にしなくていいです。
法枠の図面はあくまでも割付図です。
ただし、絶対に守らないといけない事があります。それが法枠の交点数とその位置です。
数量計算は割付図の交点数で決まる
ここが非常に大事です。何故なら、この交点数がそのまま数量計算に反映されるからです。役所はこの割付図を元に交点を数えて、延長を計算(確認)します。
交点数がズレると、数量計算そのものがズレてしまいます。
ピッチは気にせず、交点位置と交点個数にだけは十分気をつける。これがこの章の結論です。
具体例で見てみます。
縦基準を含めて元々5本の縦梁が入っていた所に、飛び出した岩塊があって、それを巻くような形で1本梁が増えたとしましょう。

延長は変わりません。縦基準より右側で8,150mmです。通常なら1500で割ると5.4なので5本になりますが、実際は6本入る。
そうすると1,358mmピッチになってしまいますが、それでも気にせず書きますw

横梁も同様に、岩塊があるので少々ズレる事になります。

青いラインが構築線、つまり現場で実際にある横梁の位置です(あくまで仮定の位置です)。
この位置は現場で実際に測れば分かるので、法面のどの位置から始まっているかなどを測量の段階で押さえておくと、後で書きやすくなります。
これを現場に合わせて、写真の雰囲気も見ながらフリーハンドで書いていきます。

大体、現場の法枠に合わせた感じの構築線が出来ました。

この線は法枠センターなので、ここに厚みを付けます。

中の線を消して、法枠らしい見た目にしていきます。

こんな雰囲気になりました。
山は3D、3次元なので、2Dの図面ではそのままの形では書けません。
だからこそ、ピッチ等は無視して、現地の雰囲気に近づけて書く。
そして法枠の交点数は現地と絶対に同じにする、これを徹底してください。

最終的にはこの様な雰囲気の図面になります(数値等はあくまで例です)。
横延長の欄には、交点数を書いていきます。
法枠割付図は、法枠延長と交点数さえ目視で確認出来れば問題ありません。
ちなみに竣工検査では、「割付図を見ながら右から○○本目の縦梁を測って」「下から○○本目の横梁を測って」「交点数は」といった具合に確認が進みます。
ここで割付図の交点数と現地が食い違っていると、それだけで話がややこしくなりますので、作図の段階で必ず現地と一致させておく事が大事です。
法枠図面を書くという作業は、綺麗に見せる仕事ではなく、あくまで数量と交点を正しく伝える仕事なんですよね。
ぶっちゃけ見た目のバランスは二の次でいいと私は思っています。
ピッチの帳尻合わせに悩む時間があるなら、その分交点位置の確認に時間を使った方がよっぽど現場のためになりますw
そう思いながら、今後図面は簡単に描ける時代が来ます!
間違いなく!来ます!
なぜならそんなアプリを私が開発中だからですw
もう暫くお待ちを
それではまた。



