国土交通省の積算基準改定の件に付いて(その1)

皆さんこんにちは。

エンタです。

国交省/積算基準改定、一般管理費等率引上/猛暑対策拡充、週休2日補正は完全廃止

 

今日は2026年3月2日付けで発表された、国土交通省の積算基準改定見られましたか?

法面屋にも直結する話なんで、ちゃんと読んでほしいのですが、

コレは職人側にも関係のあるような感じですが、見積や積算段階、設計変更の話しなので近からず遠い。

管理者は知っておくべき事かと思います。

国土交通省


国交省が積算基準を改定した。で、何が変わるの?

今回の改定の骨子はこの4つ。

①一般管理費等率の引き上げ(4年ぶり)
②週休2日補正係数の完全廃止
③猛暑・防寒対策費の拡充(現場環境改善費の上限を50%→100%へ)
④熱中症対策を反映した歩掛かりの改定(6工種)

順番に書いて行きます。


①一般管理費等率の引き上げ、これはシンプルに発注単価が上がる話

今回の改定で、一般管理費等率が9.74〜23.57%から10.63〜25.13%に引き上げられました。
(出典:国土交通省 令和7年度土木工事・業務の積算基準等の改定 報道発表資料)

4年ぶりの改定です。

具体的にどれくらい変わるか?

直接工事費1億円の河川工事の場合、一般管理費等率が約1.21ポイント増となり、予定価格を約160万円押し上げる効果があるとされています。

160万円。

少ないと感じる人もいるかもしれないけど、これはあくまで元請の本社経費の話です。

うちらの様に法面屋のような下請け施工会社に直接入ってくる話ではありません。

国交省は「技能者に適正な賃金が行き渡るよう実態調査を強化する」としていますが、

これが本当に現場の職人にまで届くかどうかは、また別の問題です。

元請がちゃんと下に流すかどうか、は別という話ですね。。。。

お金


②週休2日補正の完全廃止、これは諸刃の剣では?

週休2日補正係数は、直轄現場での週休2日が「定着した」という判断から、試行扱いを終了して補正係数を完全廃止します。

つまり、今まで週休2日を実施することで上乗せされていた費用の補正がなくなる、ということです。ザックリ1.05%前後。

え?それって施工会社にとってマイナスじゃないの?

そう感じた人、正解です。

補正係数が廃止されるということは、週休2日に伴うコストは積算の中で「当たり前のもの」として吸収されたとみなされるということ。

国交省としては「直轄現場では定着した」という判断です。。。。(そうですか!?)

週休2日=コスト増、なのに補正がなくなる。

逆にコレは週休2日が強制では無くなると言う解釈も出来る様に思いますが、実際ところはどうなんでしょう!?

柔軟に工期を踏まえて施工をして良いのか?って事になるのか?

打合せ


③猛暑対策費の上限が50%→100%へ。現場の設備費用は増える

ここが今回の改定で最も現場に関係する部分だと思います。

猛暑・防寒対策の施設・設備費用(ミストファン、スポットクーラー等)については、

共通仮設費の「現場環境改善費」とは別枠で積み上げ計上する仕組みがあります。

 

これまでは、その計上額の上限が現場環境改善費の50%以内でした。

それが今回、100%以内に拡大され、設計変更の対象にもなります。(出典:国土交通省 令和7年度積算基準等の改定)

上限が2倍になった。

これは実態に合わせた改定です。

特に法面現場のような山間部・斜面上の作業では、日当たりがよすぎて(笑)夏場の暑さは尋常じゃない。

ミストファン1台じゃ全然足りないですよね~

いやいや!そもそも法面に付けられないよね?www

 

例えば、現場環境改善費が工事原価の中で仮に80万円とすれば、

これまでは最大40万円しか猛暑対策設備に使えなかったのが、今後は最大80万円まで使えるようになる計算です。

ただし。

これは「計上できる上限が増えた」だけです。

現場の気温そのものは変わりません。

ミストファンを増やして休憩を増やしても、斜面に照りつける灼熱太陽の過酷さは変わらない。

対策の費用を積めるようになった、というのは前進ですが、根本的な「夏場に施工する」という問題は解決していないんです。

私の考えとしては、施工時間を極端に短くしてしまうという案しか今ところありません。

猛暑対策


④歩掛かりの改定、作業休止時間をはじめて積算に反映

今回の改定で画期的な部分もあります。

熱中症予防のための作業休止時間が、歩掛かりに初めて反映されることになりました。

これ、地味に大きい。

これまでの積算では、夏場に「WBGT(暑さ指数)が31℃以上になったら作業中断」という対応をしても、その休止時間が積算に反映されていなかった。

ようするに、現場は作業を止めているのに、積算上は「止まっていない前提」で計算されていたわけです。

ようは少しでも単価上がる方向になるという事。

2026年度は鉄筋工や仮囲い設置撤去工など6工種を対象に歩掛かり改定が適用されます。

法面工事に直接関係する工種は今のところ含まれていませんが、今後の拡大に期待したいところです。

 

ちなみに、なぜ歩掛かりを見直す必要があるのか。

環境省と厚生労働省のガイドラインでは、暑さ指数(WBGT)が28℃以上で「激しい運動は中断」、31℃以上で「原則、運動などは禁止」とされています。

建設現場の夏場、特に斜面上の法面作業では31℃を超えるWBGT値が連続することがあります。(ほとんどじゃない?)

これは「作業を止めざるを得ない時間が積算に入っていなかった」という、実態と乖離した問題ってわけです。


説明がめちゃ長くなったので続きは次回にw

 

それではまた。

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