なぜ建設業において労働災害を隠すのか?(その1)

皆さんこんにちは。

エンタです。

労災隠し

労災隠しが無くならないってなぜだか分かりますか?

特に大手になればなるほど隠します!

 

恐らく皆さんもよく分かっていいるはずです。

本来、ちょっとした事故でも報告義務がありますが、実際は報告しない、もしくはこの位良いだろって感じだとは思います。

たしかに、私も現場でちょっとしたケガはします。

カッターで手を切った程度では報告しません。

絆創膏貼っておけば治りますから。

でも本来は報告義務です。

不休災害でも報告すると

ココで悪いのは私になるのですが、コレを報告するとどうなるか?

不休災害としての報告になります。

そして、元請から事故報告書を求められあれやこれやと現場止まる可能性も・・・(カッターだけでは報告書程度ですが)

 

そこから、現場で事故対策委員会や緊急安全教育など開催されます。(場合に寄って)

元請はKYの確認や作業手順書、施工計画その他諸々の整備

 

カッターで手を切っただけで現場止められたら・・・・

他業者もいたら恨まれますよ。

コレを報告したいと思いますか?w

元請監督も大変になります。

事故報告

不休災害の場合だと社会的ペナルティはほぼ無し

不休災害の場合は基本的に社会的ペナルティは有りません。

一般的に入札におけるペナルティは「死亡・休業災害」が減点対象であり、「不休災害」までカウントして減点する自治体や発注者は少数。

しかし、発注者ごとの細かな運用ルールにおいて「工事成績評定」の中に「事故なし=高得点」という裁量が含まれる場合、現場代理人は1点でも下げたくないため、報告を躊躇するかも知れないですねー

ではなぜ隠すのか!?

現場が隠そうとするのは、元請け(ゼネコン)独自の「社内ルール」や「面倒事への忌避感」が影響していると思います。

上記にも書いた様に事故に対する対策への忌避感ですね。

最近ではほんと異常なくらいイロイロな事が行われます。

基本ルールはバカに対して分かりやすく、行われ設定されます。(言い方悪いけど事実)

 

そしてゼネコンや元請けが独自に課す、あるいは下請けが勝手に忖度する「見えないペナルティ」が存在します。

  • ゼネコンの社内評価(指定業者リスト)への影響

    ・大手ゼネコンなどは独自に「安全協力会」のランク付けを行っています。「不休災害〇件でイエローカード」「出入り禁止」といった社内規定(ローカルルール)が存在する場合があり、下請けは「次の仕事がもらえなくなる」ことを恐れます。

  • 「無災害表彰」のストップ

    ・現場事務所に掲げられた「無災害記録〇〇時間」が、たった指一本の怪我で「ゼロ」にリセットされます。所長や安全担当者のメンツが潰れるため、無言の圧力(ゼネコン内部での評価)

  • 書類作成と調査の「手間」という罰

    ・報告すると、現場検証、再発防止対策書の作成、安全大会での謝罪・発表など、膨大な事務作業が発生します。「怪我した本人も悪いが、それを報告すると現場全員の仕事を止めてしまう」という同調圧力が働きます。

結果的に不休災害では「経審が下がるから報告できない」は嘘

本当に怖いのは、国や自治体のルールではなく、

元請けの「社内評価」と、現場の「面倒くさい空気」。

誰も悪くないはずの「不休災害」を報告できない構造が、

結果として「死亡事故」の予兆(ヒヤリハット)まで隠蔽させ、いつか取り返しのつかない大事故を招く。

「不休ならセーフ(報告しよう)」と言える元請けが、本当に安全な現場を作れるのではないか?

って思うんです。

災害=悪と思っている時点で災害なんて無くならない。

不休災害の報告の無い現場の方が危ない!(あやしい)

ってなぜ思わないのか?

ハインリッヒの法則

ハインリッヒの法則

ハインリッヒの法則の法則って知ってますよね?

「重大な事故1件の裏には、小規模な事故や発生直前で防がれた事故が大量に存在する」

って事です。

軽微な事故を隠している風習やルールがあるから重大事故がドンと来るんです。

統計上確実に起きているのにもかかわらずですね。

実際は組織ぐるみで労災を隠しているという事になりますよねー

 

次回に続きます。

 

それではまた。

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