皆さんこんにちは。
エンタです。
先日も石垣の調査に行って来ました。
最近非常に多いですね。
そして調査に行くたび殆どの石積がアウトですw
施主も分かっているんですよね。
危険だろうな~って。
そこで、石積の見積を出すのに必要なデーターの取り方を教えます。
このやり方で写真を撮影して頂ければ私が現地に行かなくても見積もり出来ますw
まぁ私が楽をしたいだけですけどww
施工ありきで見積もりしに現地に行くのは良いのですが、お金も時間も掛かります。(お金貰っていませんけど)
こう言った撮り方をして頂ければザックリとしたお金を弾けます。
1,全体写真
全体の写真は絶対に必要です。
狭い場合は極力全体が分かりやすい写真
左右から撮影
2,石積の深さ
この様に深さが分かる写真です。
空石積の場合モルダムを注入する深さが非常に大事です。
この深さが注入量になります。お金に直結する部分です。
ココを甘く見てると金額に差が出てあとから追い金の見積になる可能性が高くなります。
出来るだけ多く撮影して平均値が欲しいです。
例えば1箇所目10㎝ 2箇所目20㎝ 3箇所目15㎝ 4箇所目12㎝ 5箇所目15㎝ 平均14.4㎝
といった感じで平均で算出します。
3,石積の注入面積
石積の注入面積を測定するために石積に向かって真正面から写真を撮って下さい。
※撮影に慣れていない方は分かりにくいと思うのですが、下記写真と全く同じ様に写真を撮って下さい
※スケール(コンベックス・巻き尺)を真っ直ぐ建てかけます。
※1歩引いて撮影すれば下記と同じ様な写真になるはずです。
この様な感じです。
右にスケールがあります。
必ずスケールが必要です。
1mがわかる様に撮影して下さい。
公共工事の場合はこの様に写真撮っていますが、民間工事で見積だけ欲しい場合はスケールで問題ありません。
必ず1mを測定出来る様にがポイントです。
この写真を1m×1mで画像処理します。
この様になります。
この青い部分が石の部分になり、この部分には注入しません。
1m×1m-青い部分=注入する面積
上記写真の青い部分は全体の77.1%なので注入箇所は22.9%になります。
これで、全体の面積×22.9%×深さ=注入量(L)と言う風になります。
4,全体面積
ザックリ全体面積が必要です。
施工延長:対策したい箇所の右から左までの水平距離
施工高さ:対策したい一番高い所から一番低い所の距離
形がイビツであれば、台形に取って測量してもOKです。
高さと延長で平均を出しながらでも問題ありません。(正確ではありませんが概算は出るので)
5,施工箇所までの搬入路
普通乗用車入りますか?
2tトラック入りますか?
分からない場合はスケール(コンベックス)で測って見て下さい。
道路幅が3mあれば十分です。
狭い所で2mあればとりあえず普通車は入れます。
6,膨らんでいる所はないか?
もしも、石積が膨らんでいる場合は他の方法を考える必要があります。
そして、緊急性は高くなります。
なんだか膨らんでいるなーって思われた場合、真横からの写真を撮って下さい。
7,動画あればなお良い
施工箇所周辺から施工箇所までの動画があれば最高に分かりやすいですね。
上記データを私に送って頂ければ石積の見積をザックリ出せます。
そうすれば私もわざわざ現地に行かなくても見積もりできて楽ちんですw
そして施主側も今後の地震対策、大雨対策をする為の費用を積算しやすいですよね。
大阪の石垣崩壊による民家の倒壊、熱海の盛土による土石流。
対策しておけば何ら問題にならなかった事。
今の時代、知らないでは済まされない時代です。
もっと知っていきましょう。
崖の事、石積の事、法面の事!!
それではまた。
P.S こう言った崖対策や石積対策は「デキますデキます」と言っていい加減な工事を行う業者がいます。(公共工事ですらいます)
必ずセカンドオピニオン、サードオピニオンと言うような相見積や信頼の出来る所に相談して下さい。
設計計算書が出る、施工根拠が出る、施工計画が出るなんて当たり前です。
また、こう言った工事をする際は地方自治体から補助金等が出る可能性が十分あります。
1度調べてから施工された方が良いです。
決められた施工方法であれば補助が出る出ないがあります。
公共事業と同じ工法であれば補助は出やすい傾向です。(ただしお金は↑↑)