皆さんこんにちは。
エンタです。
前回の続きです
国交省の猛暑対策サポートパッケージ、現場目線で平らな目で見てみる(その1)
④ 地方・民間への周知:実態はかなり格差がある

このパッケージで一番「ヤバいな」と感じたデータがコレです。
都道府県・政令市:工期設定で猛暑日を考慮している団体 → 8割超
市区町村:同 → 2割未満
※実施状況調査結果 国土交通省しらべ
工事を受注しているのは、都市部の大手だけじゃないですよね。
地方の市区町村発注工事、農林水産系、民間の宅地などなど……
そういった現場を多く抱える工事屋にとっては、「国交省直轄のルールが決まりました」は正直あまり関係ない話になってしまいます。
民間発注工事に関しては「好事例を収集・共有する」という方向にとどまっており、強制力はありません。
私が感じる問題点は。。。

良いことが書いてある資料ですが、現場目線で読むといくつか「ちょっと待って」という部分があります。
【問題点①:日給制の職人さん、休工したら収入がゼロになる問題】
パッケージ内でも「引き続き議論が必要」として中長期的課題に先送りされています。
日給制の技能労働者が猛暑で休工した場合、1日当たりの稼ぎがゼロになります。
月給制の人間とは全然違う話なんです。
公共工事と言えども現場では日給制の職人さんもまだまだ多いんです。
「休めと言われても休んだら飯が食えない」というのが実態です。
コレに対する具体的な対策が今回のパッケージに入っていない。
まぁぶっちゃけた話しが、個人事業の職人を無くそうともしています。
当然税金の話しや諸々有るんでしょう。
国の政策としてはその方向ですね。
ただ、会社員の職人でもどうしても日給月給がいい!!って言う職人もいますからねー
【問題点②:変形労働時間制は中小企業には重いハードル】
就業規則の整備、労使協定、労基署への届出が必要です。
社員が数名〜10名規模の工事屋が、コレをキチンとやれるかというと……
難しい会社も多いです。
導入支援の仕組みがセットになっていないと、「制度があるけど使えない」になりがち。
そのぐらい出来るだろ!?って思いますよね?
甘い!w
お抱えの士業がいればまだマシでしょうけどね~・・・
【問題点③:「試行工事」はまだ限定的】
猛暑期間を休工可能にする制度は、まだ「試行工事」での検討段階。
全工事に展開されるのはいつになるのか、は示されていません。来夏(令和8年夏)が一応の目標ですが、試行結果次第です。
今年も取りあえず死に物狂いで・・・
お金と施工時間が合わないので、見積が1.2倍でも良いと思いますが、いかがですか?w

【問題点④:積雪寒冷地・工事との整合性】
工事は冬季に施工できないエリアも多く、夏も休む、冬も休む、となると年間の稼働日数がどんどん削られます。
このアンバランスをどう解消するか、パッケージ内では「配慮が必要」と書かれているだけで、具体策が出ていません。
配慮ってなんですか?
優しくしてくれる?って事??w
【問題点⑤:スライド条項は知ってる人だけが使える制度になっている】
猛暑で材料コストや人件費が増えた場合、公共工事ならインフレスライド(スライド条項)で請負金額の変更を請求できます。
国交省ならさくっと出来そうですが、県市町村の場合は・・・
工事は自然という過酷な環境での作業がメインです。
遮るものがない道路の真ん中や、法面で仕事している職人の暑さは、建築屋よりキツい場面も多いかも。
建築屋が楽だというわけではありません(影あるぶん羨ましいw)
今回のパッケージが、直轄工事だけでなく地方・民間・法面屋の様な専門工事まで届く制度に育つかどうか?
制度の方向性は正しい。
「試行」「検討」「中長期的課題」という言葉が多く曖昧すぎますよね~
大半が現場知らない方が決める?ので分からない部分も多いとは思いますが。。。
我々現場の側からも、元請に対して声を上げていくことが必要だと思っています。
情報は大事ですね~
知らないと損するのは現場側です。
それではまた。



