あなたは後輩から相談される?相談されない?
突然ですが、皆さんは、後輩から相談されたりはしますか?それとも相談されないですか?
先輩としては、頼られないよりは頼られるほうがいいのではないでしょうか。この二者の違いはどういうところから出てきたのか。まず、その人たちの行動の事例を3つみてみましょう。
パターン1:先輩が後輩に仕事を教える場面
「配筋写真を撮ってこい」
そう後輩に指示を出したとします。気をつける点、タイミングなどを今までの経験を踏まえて教え、後輩は現場に向かっていく。これはごくごく普通の話です。
先輩は今まで経験した知識と経験の中から、後輩に分け与えているだけ。だから、絶対に負けることはない知識から指示を出しています。後輩の中には「先輩はすごい」という感覚が根付いていくことになります。
パターン2:現場で小さな問題が起きてしまった場面
後輩は困って、「どうしたらいいですか」と先輩に聞く場面、普通にありますよね。先輩は、大抵は特に動じません。その失敗をおそらく自分もしたことがあるため、対処方法を教えることができるからです。
一方、後輩からすると、先輩の言うことが”神の助言”のように聞こえるわけです。こうやって、先輩と後輩の優劣関係が出来上がっていくと言うのは、なんとなくわかりますよね。
パターン3:知らない話題を後輩に振られた場面
後輩が「先輩知ってます?インスタのリール機能、流行ってきているんですよ!」と、先輩に何気なく言ったとしましょう。
先輩は、”やっべー、インスタわかんねー”と思ったとしても、「くだらないこと言ってないで仕事しろ!」と言うことができます。
後輩はただ、何気なく先輩に聞いて欲しかっただけ。にもかかわらず「くだらないこと」とコミュニケーションを遮断され、「仕事早くしろ」と怒られたということになるのです。
気づくと「相談したってしょうがない」と思われている
3つのお話をしましたが、どれも普通の話。でもそんな「普通の話」の中で、後輩はあなたに“相談したくなくなっている”ことに気づいているでしょうか?
全ての場面での共通点は何か。それは、「先輩は常に優位」であり、「後輩は常に劣勢」であることです。
1の話は、少なくとも「教える」という時点で優位に立ちます。なので、繰り返すほどに差が開いていくことになります。
次に2の話は、後輩が罪悪感を持って相談にきている状態ですから、優劣関係は圧倒的だと思います。
もしも優劣関係が逆転する可能性があるとしたら、その3のインスタの話だと思います。
しかし、先輩は、インスタという未知の世界から、「仕事」という自分が絶対に勝てるフィールドに後輩を引きずり込みましたね。これによって、先輩はどんなことがあっても優位に立つことができます。
しかし、日々のこういう何気ない行動によって、後輩は先輩に対して「この人に何言っても、常に上から返される」と思い始めます。
結果、「相談したってしょうがない」となってしまうのです。こういう風なプロセスによって、よく相談される先輩と、絶対に相談されない先輩が出来上がっていきます。
後輩と距離を縮めるための”3つの魔法の言葉”
では、相談しやすい先輩はどんな人なのかもうちょっと考えてみましょう。
それは、スキのある人間です。
つまり、その人に『もしかしたら俺勝てるかも!』と思えるところが少しでもある人間のほうが、慕われやすく人間味があるということです。
そういう、後輩が近づきやすい先輩になるために、今日からすぐ使えるテクニックを伝授します。先輩が後輩と距離を縮めるための”3つの魔法の言葉”。
- 「へー!そうなんだ!」
- 「あ、なるほどね!」
- 「確かに!」
恋愛でも使えそうな言葉ですが(笑)、この言葉をときどき後輩に使ってみると良いでしょう。自分の知らない情報を後輩が持ってきた時、その情報のほうが有益な場面もあります。
そうなった時に、素直に「へー!そうなんだ!」と聞いてあげられるかどうか。「なるほどね!」と後輩の言っていることに対して納得してあげれるかどうか。「確かに!」と自分の考えよりもあなたのが正しいよって言ってあげるかどうか。これが大切なんです。
これらができるようになると、後輩には居場所ができます。それは心の拠り所にもなり、関係性はきっとうまくいくでしょう。
相手を認めてあげる、相手を尊敬してあげるという気持ちを持つことが大切だということです。