皆さんこんにちは。
エンタです。
先月亜鉛メッキの工場に行って来ました。
私の元上司が転職しある材料業者の取締役になっており工場見学させて頂きました。
上記写真の亜鉛材料ですが、1束(拘束分)で約50万だそうです!!!!
今亜鉛材料も高騰しているようでメッキ加工が上がっているそうです。
材料何でもかんでも高くてシンドイ時代です。
亜鉛メッキの工程って結構あって、
脱脂→洗浄→酸洗→洗浄→フラックス→メッキ→仕上
実際はもう少し工程ある様です。
結構手間暇掛かるようです。
上記写真は酸洗のプールです。
ココの会社は大きなモノをメッキ処理出来るのでかなりの大物が処理されていました。
錆びてても処理していく工程で綺麗さっぱり錆が無くなります。
ゆっくり入れてゆっくり引き上げてメッキ処理されていきます。
炉の温度は450度くらいと言ってました。
それを冷却プールに入れて定着させる感じですね。
冷却されたらそのまま仕上げの工程になります。
仕上げの工程は人の手で丁寧に確認仕上げされているようでした。
各部材や製品によって治具が違うので新しい製品が来た時には治具を作るそうです。
亜鉛メッキの対応年数ってだいたいどの位か知っていますか?
耐用年数=亜鉛付着量(g/m2)÷ 腐食速度(g/m2年)× 0.9
と言う計算式で計算出来るそうです。
基本的に、我々が使用しているメッキ鉄筋も同様です。
鉄筋挿入工における鉄筋のメッキ付着量はHDZT77と書かれています。
この77と言うのが厚みです。
77μmと言う事です!
はっ?
ですよねw
まず 「μ」 なんコレ?
ですよね。
これは 「マイクロ」と呼びます。
なので、1μm=1マイクロメートルですね。
1μmは「10の-3乗mm」らしいのでw 1mmの1/1000で
0.001㎜
と言う事になります。
上記を踏まえて、
HDZT77×0.001㎜=0.077㎜
と言う事になります。
上記対応年数の表は付着量となっているので分かりにくいですよね。
下記の表が厚みによる表です。
表 2-膜厚と付着量との関係(JIS H 8641 の解説表 1 参照) | ||||||
膜厚[この規格] | 付着量[旧規格 a)] | |||||
種類の記号 | 膜厚(μm) | 種類 | 記号 | 付着量(g/m2) | ||
HDZT 35 | 35 以上 | 1 種 A | HDZ A | 250 以上 b) | ||
HDZT 42 | 42 以上 | 1 種 B | HDZ B | 300 以上 b) | ||
HDZT 49 | 49 以上 | 2 種 35 | HDZ 35 | 350 以上 | ||
HDZT 56 | 56 以上 | 2 種 40 | HDZ 40 | 400 以上 | ||
HDZT 63 | 63 以上 | 2 種 45 | HDZ 45 | 450 以上 | ||
HDZT 70 | 70 以上 | 2 種 50 | HDZ 50 | 500 以上 | ||
HDZT 77 | 77 以上 | 2 種 55 | HDZ 55 | 550 以上 | ||
注 a) 旧規格では、2 種について付着量を規定している。 | ||||||
注 b) 1 種の付着量は、HDZ A の平均めっき膜厚の平均値(35μm)又は HDZ B の平均めっき膜厚の平均値(42μm)に、めっき皮膜の密度を 7.2 g/cm3 として、これに乗じた値を示す |
一般社団法人日本溶融亜鉛鍍金協会
HDZT77の規格は亜鉛付着量が550g/m2以上あるという事です。
上記に当てはめると、
海岸地帯:25年~
都市・工業地帯:60年~
田園地帯:100年~
と言う事になります。
そしてこのデータは中空でのデータです。
我々の様にグラウト等のコンクリート中に入れてしまうので耐年数は計り知れません。
しかも、ご丁寧に腐食しろを1㎜みてあります。もう鉄筋挿入工の鉄筋は最強ですw
錆びませんw(コレは言い切っても良さそうな気もします)
ただし、シースなどを使用していると錆びる可能性は十分に上がると言うことです。
メッキって結構奥が深いので調べ出すと切りがありませんw
しかし、技術者としてしておくことは大事な事です。
取りあえずメッキ規格のHDZT 77の最後の数字が付着量だという事を知っておけば何とかなりそうですけどw
それではまた。
亜鉛めっき鋼構造物研究会
DRB工法研究会(仮) 説明会