一般住宅の擁壁・石垣・石積の補修や補強にこの工法を使用しては行けない!(一般向け)

皆さんこんにちは。

エンタです。

GW始まっていますね。

うちは長い人で10日間のGW!

私は相変わらずアッチコッチと皆が休んでいるうちに調査行ったり、設計したりw

休んでても暇ですから仕事します。


空石積

一般住宅の石積(間地ブロック)や擁壁において

施工してはいけない工法って何か分かりますか?

 

住宅用の擁壁や石積にこれで対応している業者が関東にいるらしく、それで良いのか?ってご相談を受けました。

まぁ我々法面屋なので法面工法にはなっていくですが、答えはモルタル吹付工です。

 

公共土木とかでは絶対にあり得ないことですが、

擁壁や石積にモルタル吹付工って施工しないと思います。その後に抑止工や抑制工があるのは例外です。

はらんでいる、崩壊しかけている、土圧が掛かっているモノに対しその他の工法で対応ですよね。

 

今回は造物の例えばL型擁壁や間知ブロック、練り石積などの話しになります。

石積

上記の様な石積が有った場合どうしますか?

しかも、縦クラックがガンガンに入っており、降雨により内圧ではらんだ可能性があります。

 

これにモルタル吹付しまうと何が起きるか?

このクラックや原因が綺麗さっぱり無くなってしまうんです。

痛んだ状態がしっかり分かるこの状態。

上からモルタルを吹いて無かったことにしてしまおうって魂胆ですw

吹付工

上からモルタルを職人が綺麗に吹いていくので綺麗になります。

 

公共工事ではこの施工に対し、最低限の根拠と経済比較を行った結果の施工です。

しかし、民間工事の場合は恐らく有りません。

クラック入っているからモルタルで隠しましょう!ってだけです。

しかも厚みも薄く、クラック防止の網を張っているだけ。

 

まぁ民間だから分からない、もしくは予算に限りが有るからしょうがないと言われると思いますが、

あまりに酷い施工を見ると専門業者としてなんだかなーって思うんですよ。

 

特に特殊な石垣、石積、擁壁の補強、補修においてはあまり業者はいません。

だからこそ騙されないためにこの様な記事を書きました。

 

と言うのも、先日も書きましたYOUTUBEで誤解の生むような書き方をしている方がいて、非常にモヤモヤ。

うちには関係なのですが、防災工事をメインとしている我々からすれば気持ち悪いです。

この業界に30年近くいる身としてはそれおかしくないか?って事だらけで。

これで一般の方が騙されないようにする為に書いてみました。

L型擁壁 倒壊

じゃぁそんな時はどうするんだ!?

って事を考えると山がはらんでいる原因を明確に判断しそれに対応する。

やはり抑止工・抑制工しかないと思うんです。

それを隠しちゃえとはなりませんよね。

崩壊しない様にする対策はしっかりと有るんです。

そしてそれにはしっかりとした設計や理論があります。

まぁあくまでも公共的な強度で公共的な設計理論です。

価格もそれなりにはなるんですけどねwww(まぁココが受け入れられない?)

騙されないようにして欲しいところです。

 

それではまた。

(判断基準として、施工会社が公共事業者でかつ施工管理が出来る会社、設計が出来る会社かどうかは1つの判断基準です)

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