皆さんこんにちは。
エンタです。
グラウンドアンカー工で待受型アンカーにした事ありますか?
って言われると「え?」って思いますよね?
グラウンドアンカー工において、設計荷重というのがあります。
例えば設計荷重が500KNだとします。
現場ではどの位の荷重を掛けますか?
この様に言われると困惑すると思われますが、答えは500KNです。
設計が500KNですから。
しかし、役所の協議によってはコレを100%掛けなくても大丈夫に出来る場合があります。
適性試験や確認試験で設計荷重よりも荷重を掛けている事が大前提です。
グラウンドアンカー工が適切に施工されている状態で、
山に変状がない場合設計よりも少なく荷重を掛ける事により、
アンカー体に余裕を持たせ待受状態にする考えです。
昔はこの考えが当たり前でした。
設計にも500KNの80%や70%と書かれている場合もありました。
山に変状が起きた時に100%を超えていく場合を想定しているわけです。
山が滑ってきて、緊張荷重が100%を超えた時に非常に危険な過緊張状態になると、
場合に寄っては偏荷重が起きて破断してしまう可能性も十分にあるという事です。
一部が破断、破損した場合そこを中心に荷重分布が変わる為全体に影響する可能性は十分にあり得ます。
全体的に若干緩めにセットしておき、いざとなったら効力を発揮するアンカーになります。
計算上だけの話しで行けば、アンカーの安全率が1.2とした時に1.2を切る事は役所はYESと言わない可能性があります。
そこをどの様に説明していくかは協議書によっても変わります。
私の経験的には明らかに絞めすぎって現場はいくらでもあります。
地滑り地帯で絞めすぎた結果、その横のアンカーに変状が起きた事も。
変状が起きて過緊張状態になると除荷し再緊張を行う必要も出てきます。
判断としては難しいのですが、全部が全部100%緊張する必要は無いと言う事だけは覚えておいて下さい。
変状がなければ有事の際にチカラを発揮する待受型グラウンドアンカーもあるんです。
実際、セットロスを考慮しないと言う考えてもアリなんですw
セットロスを考慮するのは良いですが、しばらくは設計よりも過緊張側に向いているという事を忘れないで下さい。
セットロス本当にいるのか?って思う自分も実は要るんですよね~
知れば知るほどわからなくなりますね。
土木って本当に面白いですよね!!?
それではまた。