建退共は元請の「義務」なのか?外国人退職者の申請でモヤッとした件

皆さんこんにちは。

エンタです。

建退共

建退共(建設業退職金共済制度)って、当然ご存じですよね?

我々が建設業を辞めるときの退職金を、共済手帳で管理して、辞めたときに受け取れるアレです。

基本は、元請から証紙をもらって手帳に貼っていく。

そして退職後に、本人が自分で申請する。

この流れが原則ですよねー

今回うちのベトナム人スタッフが、ベトナムへ帰国することになりまして、その建退共の申請をやることになったんですね。

そこで色々と「ええええ」って事があったので、書いておきます。

建退共


元請が証紙を出すのは「義務」?ここ、ちゃんと調べた

「建設現場に入った段階で、元請が建退共の証紙を発行するのが義務」

現場ではこう認識してる人が多いです。

私も以前そう思ってましたw

でも、ちゃんと調べるとちょっと違うんです。

 

建退共は、中小企業退職金共済法に基づく制度で、加入そのものは任意

法的な絶対義務ではないんです
(建設業退職金共済事業本部、厚生労働省)。

じゃあ、なぜ「元請が出すのが当たり前」って認識になってるかと言うと、

公共工事の場合は、下請分も含めた建退共の掛金相当額が工事費の積算に最初から入っているから
(建退共「よくあるご質問/G3」、国土交通省資料)。

そのお金で元請が証紙・退職金ポイントをまとめ買いして、下請に交付する、と。

れは「義務」ではなくて「要請」。あ・く・ま・で・も!要請!w

 

しかし、経営事項審査で建退共加入があれば15点加点!!

発注者からも証紙の必要枚数を当たり前に問われる。

結果、公共工事をやる元請には、実質的にやらない選択肢が無い。

「義務じゃないけど義務みたいなもん」

なので絶対です!w

建設業退職金共済の共済証紙を入れたファイルを開きながら、若手の下請現場担当者に証紙を手渡している


民間工事は自社で買う、これ意外と抜けがち

じゃあ民間工事はどうかというと、自分の所属会社が証紙を購入して、社員に貼るのが基本です。

うちも年に何回か、まとめて買って貼っていきます。

案外やっていない会社多いと思うんですよ。

「公共のときは元請からもらう、民間のときは…なしw」

退職金が出る条件は、共済証紙の貼付が24か月分(21日分を1か月換算)以上あることです。

この日数に届かないと、いくら長く現場やっても1円も出ない

長く勤めた職人さんの最後の見送りに、これがあるかないかは結構デカい。

会社の責任範疇ですねー

なので出来る限り公共の方が良いんですが、コレばっかりは仕方ない。

もしくは中退共に入るとかも手ではありますね。所属会社次第ですが。。。


外国人の申請は「本人」が原則。でも実態は…

で、本題のベトナム人スタッフの話。

建退共の退職金申請って、原則は本人がやるんです。

第三者が代理で受け取ると、本人に退職金が届かない可能性があるから。制度趣旨として超まとも。

そして、外国人申請のために、建退共本部のサイトでは退職金請求手続きのご案内が英語、ベトナム語、タガログ語、中国語で公式に整備されています。

ここまでは「本人申請、母国語対応OK、よく出来てる」って話。

しかしですよ。

うちの彼が帰国前に窓口に問い合わせたら、こう言われました。

「外国人の方の場合は、会社が間に入っていただいて結構です」

ええええってwww

 

「本人申請が原則じゃなかったの?」と聞いたら、

「そうしないと、書類が止まって、いつまでも進まないんですよ」と。。。。

そりゃそうでしょうねぇ~w(まぁ気持ちはわかる)

ベトナムに帰った後、彼が住民票や本人確認書類、共済手帳を完璧に揃えて国際郵便で送る…ハードル高すぎる。

だから外国人については、会社が書類を一緒に揃えて、申請を回す運用になってるわけです。

建退共の退職金請求書を作成中


振込先は本人名義の海外口座、ここは制度として正しい

気になるのが、お金の流れ。

会社が手続きを手伝うと、振込先も会社になっちゃうんじゃ?って思いますよね。違います。

振込口座は、あくまで本人名義の口座を指定する形。

うちのケースでは、彼のベトナムの銀行の本人名義口座を指定して、そこに直接入金されるそうです。

会社の口座は通らない。

ここはちゃんと本人保護の構造になってる。

会社が間に入っても、お金は本人にしか行かない。

制度設計としては正しい。

まぁその方が絶対良い。

あとから会社が取ったとか言われるの面倒ですからねー


都合のいいときだけ「会社使ってくれ」、っていう違和感

でね、ここでちょっとモヤるんですよ。

「本人申請が原則です」「でも、外国人の場合は会社介在でお願いします」

制度の建付けと実際の現場(機構の事務側)では差異がある。

都合のいいときだけ、企業を労働者保護のパートナーみたいに扱うのかぁーってね。

もちろん彼らの退職金が確実に届くなら、うちは喜んで動きますよ。

動きますけど、ホントなんだかな~って感じですw

外国人雇用は今後も増える一方です。

制度として「外国人申請の正式ルート」を、もっと考えた方が良いようにも思いますね。

昔は?建退共を悪用する人もいたりしていましたが、

イマドキは電子化も進んで行っているのでもっとこの辺もしっかりして欲しいところですね。

建退共 外国人 帰国


皆さんの会社の建退共、ちゃんと機能してますか?

公共工事だけ元請任せで、民間工事の証紙が抜けてる、なんて事はないですか?

古株の手帳、最後の見送りで「これしか出ないの…?」ってなったら、本人が一番悲しい。

特に外国人スタッフは、帰国してしまえば、こちらから確認のしようも無い。

会社の責任として、ちゃんと貼って、ちゃんと送り出してあげたい。

せっかく日本で頑張ったので、最後くらいしっかりやってあげたいですね。

その代わり、しっかり自国に帰った人だけに支給してほしいので、

途中で飛んだりする様なヤツらには厳格にしかるべき処置をして欲しいです!

 

それではまた。

建設業退職金制度

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