ちょっと変わった石積補強工事(民間工事向け)

皆さんこんにちは。

エンタです。

今回下記の様な石積?を補強してきました。

石積

こんな感じの石積を相談されて、この石積の上に家が有るんです。

しかし、この様な石積の補強ってなかなか難しいんですよね。

玉石自体はモルタルに埋め込まれており、目地?をはつると石も取れてしまいじゃぁどうやって補強するか?

って事になります。

 

まず、この張コン?と言うか、玉石を埋設した張コン?が座屈しない様な形を考えた場合とても無理でしたw

恐らく大きめの地震でクラックが入ったら一気に傾くような気がしますので、この裏の土砂を補強した方が良さそうと言う事で鉄筋挿入工とモルタル吹付工での施工になりました。

モルタル吹付工はあくまでも表面だけですが、元のコンクリートとしっかり密着させる事で壊れにくくなるはずです。(施工事例が無い)

そして、家の重さのほんの一部を鉄筋挿入工で保たせる様に設計しました。(上載荷重を考慮して鉄筋を打設)

鉄筋組

石積を洗って鉄筋を500ピッチで組んでその上からラス

ラス張り工

よっぽどコレで壊れる可能性は少なくなるとは思います。
(実はあとから思ったのですが、鉄筋組のピッチはもう少し小さめが良いかも)

ただ、あくまでも表層工なので崩壊に対する強度は期待出来ないので、あくまでも石積の補強としてです。

石積 吹付工

そして1:4モルタルの吹付を行い、鉄筋挿入工に入ります。

鉄筋挿入工

自穿孔ロックボルトを打設しして完了しました。

石積補修

施工前

石積補修

施工後

あまりしっかり見せられないのが残念ですが、見た目の安定感は良いです。

大きい地震でモルタル自体にクラックは入る可能性はありますが、家がどうこうなる事はない様に思います。

 

最近はこう言った施工も多くなっており、いろいろと今後の課題も見つかりました。

公共工事とはひと味もふた味も違う環境での仕事は悪くないです。

ただ、民間はかなりお金にシビアなのでそことの折り合いが難しいですね。

 

それではまた。

コメントを残す