皆さんこんにちは。
エンタです。
竹林が現場の近くにありますか?
まぁ我々法面屋が仕事する所ってかなりの確率で竹林多いですよね。
例えばこの竹林が滑って、法枠工や鉄筋挿入工を施工したとしますよね。
竹林が滑った後って土が腐っているのでくっさいですよね~w
まぁそれは良いのですが、ココで普通に法枠+鉄筋挿入工をやったとしても、
次に施工していない横が崩れる可能性が高くなると私は思っているんです。
根拠と言われると経験からくる体感でしかないんですが、
竹林の崩壊対策後に周囲の竹林が崩壊してる現場って結構多い。
普段から常に水を保っている山だということを考えると、1度崩壊した竹林周辺の山への施工は、
鉄筋挿入工よりも水抜きボーリング工なのでは??
って思うんですよ。
文献や書籍で行くと法枠+鉄筋挿入工になりやすいのですが、
竹林周辺に限っては法枠+水抜きボーリング工の方が周囲に与える効果が高いように思います。
その部分ではそれ程効果を成さないかもしれないんですが、その周囲に与える影響はデカイ。
1度山に穴を開けると、そこに内圧が集まります。
土の中の圧力(地中応力)は、「土の重さ」や「深さ」「土質」などによって決まるので一概にこうだ!とは言えませんが、土木では「土圧」や「地圧」ともいいますねー。
標準的な土(盛土・粘性土)の場合
土の種類 | 単位体積重量 γ\gamma | 1mの深さでの圧力 |
---|---|---|
乾いた砂 | 約 17 kN/m³ | 約 17 kPa |
湿った砂・粘土 | 約 18〜20 kN/m³ | 約 18〜20 kPa |
飽和粘土 | 約 20〜22 kN/m³ | 約 20〜22 kPa |
で、ザックリですがネットで調べた土圧表ですw↓↓↓
まぁ色々な土質によって差がありますが、あくまでも参考として。
📊 深さごとの土圧(単位:kPa)
深さ hh (m) | 鉛直応力 σv\sigma_v | 側方土圧 σh\sigma_h |
---|---|---|
0.5 | 9 kPa | 3.0 kPa |
1.0 | 18 kPa | 5.9 kPa |
2.0 | 36 kPa | 11.9 kPa |
3.0 | 54 kPa | 17.8 kPa |
5.0 | 90 kPa | 29.7 kPa |
7.0 | 126 kPa | 41.6 kPa |
10.0 | 180 kPa | 59.4 kPa |
※実際は地層の種類や地下水位、条件いろいろ変わります。
kgf/cm2=kPa
この土圧の中に穴あけたら当然圧が集まります。
水が集まります。
大雨が降れば山に過剰間隙水圧高くなり水が出てきます。
崩壊した場所だけを処理することも大事でしょうが、それ以外に拡大させない事も大事だと思います。
予防対策ってそう言う事だと思うんですよねー
普段は一切水が出なくても良いんです。
ここぞという大雨時に水が出れば予防出来てる証拠ですね^^
私が若い頃は水抜きボーリング工と言うネーミングに絶対水が出て欲しいと思っていましたw
またにトテツモナク水が出る現場も有りましたが、ほとんどが全然出ない事の方が多かったです。
せっかく掘ったらすぐに効果を現して欲しいですもんねーwww
まぁこうやって水を抜く事で周辺の予防になると思えば、水抜きボーリング工は法面に必須工法にも思えます。
皆さんはどの様に考えますか?
あくまでも予防工事という観点です。
それではまた。