皆さんこんにちは
エンタです。
削孔機の機械経費ってどのくらいかかるかわかりますか?
実際の下請けの機械の話ですw
私が支店業者に居たころはそんな事あまり考えて事ありませんでした。
まぁ買った事もなければ整備した事も無い。
そりゃわかるわけないんですよね。
今回はそれをちょっと考えてみようと思います。
削孔機の価格って今ドンドン上がっているので今後機械経費も上がるのは必須です。
昔は2tクラスの削孔機は2,000万円切っていました。
今はメーカーにもよりますが2,500万円前後します。
オプションにもよりますけど。
2tクラスの削孔機で考えてみます。
基本機械の損料は税金を元に考え、機械の耐年数で算出します。
ロータリーパーカッションの場合(会社の考えにもよる)おおよそ7年程度で考えます。
原価償却期間:7年
2500万÷7年=357万/1年(定額法)
1年間に経費として落とせるのがこの金額です。
そして、銀行から借り入れし支払う年数も同じとします。(7年ローン・リース)
この金額が最低でも1年間に欲しい金額とします。
357万÷12か月=297,500円/1カ月当たり
1つきの稼働日数を20日とした時に、
297,500円÷20日=14,875円/1日≒15,000円
これが削孔機を使用する上で最低限の原価です。
そして、これだけでは削孔できません。
削孔機には削孔径に応じてツールスというのが必要です。
ネジきりのチャックピースやセンターライザーなどです。
しかもこのセット、すべて消耗品!
削孔径に応じて、チャックピースなどの先端のToolsが約10万します。(全部で)
これは1つきで消耗すると考えて良いと思うので
100,000円/1つき÷20日=5,000円/日
次にスイベルセットが約35万前後(φ135以上の削孔径だと100万~)
6か月使用するとして、
350,000円÷6か月=58,000円/月÷20日=2,900円/日
ケーシングのインナーアウターセットも必要ですよね。
当然これも消耗品です!
山の状態によって新品でもすぐにダメになったりします。
削孔径φ90で20m削孔した時のケーシング価格は
約90万で、例えば6か月使う事として、
900,000円÷(20日×6か月)=7500円/日
7,500円×20日=150,000円/月
重要なビットです。
うちがよく使うビットはダブルコニカルビットです。
これを硬い山とか柔らかい山によって差が出ますが
φ90のアウター2個、インナー1個のビットを1つきで使うとします。
ビット:70,000円÷20日=3,500円
そして最後に燃料ですねw
1日最大120L程度使うとします。
最近は軽油高いので150円とします。
120L×150円=18,000円
1日当たり
削孔機本体:15,000円
ツールス:5,000円
スイベル:2,900円
ケーシング:7,500円(インナーアウターセット)
ビット:3,500円
燃料:18,000円
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合計:51,900円
これが最低ラインです。(全部新しい場合)
最低でもこのくらいのコストが1日当たりに掛かると言う事ですね
実際は、使いまわしなどもあるので70%~でも何とかなる気もしますが
会社によっては経費率や購入価格が違います。
これがアンカー屋ですw
そりゃ消耗品が意外と消耗しなかったりする現場もありますが、
年間を通すとだいたい似たような感じになります。
しかも、アンカー屋ってこれだけではありませんよね?
ミキサー・ポンプ・注入ホースその他の機械もあるので
1日あたりはなんだかんだで70,000円前後(70%~)の機械費が必要だと言う事です。
人件費+機械費+諸経費でm単価を出すわけですが、その単価は適正ですか?
それが数年前からどんどん機械価格が高騰しトンデモナイ事になっています。
色々施工業者も工夫して、節約して施工しています!
施工単価をどんどん下げると施工業者いなくなる可能性は十分にあります。
現状でも人手不足で業者が減り、高齢者のアンカー班は沢山!!
施工単価を上げて施工業者の若者の給料をガンガン上げ(経営者によるけどw)、
技能実習生の給料を上げてお金と仕事に魅力ある法面屋を目指していきたいですね!
それではまた