皆さんこんにちは。
エンタです。
この現場は破砕帯と呼ばれる部分を吹付けしている様子です。(普通の人からすればただの崖)
土質層が綺麗に見え、非常に勉強になる現場で下部は川になっています。
吹付けしている人を見るとその大きさが分かると思います。
だいたいですが、直高で60m(上から下までの垂直距離)程度だった思います。
法面工に取って一番厄介な現場だと思います。
この現場の場合ラス金網を張れないのでファイバー繊維(繊維で絡みつきをよくする工法)を入れての吹付でした。
法面屋はこう言った公共事業を常に行っております。
なぜこんな崖を施工するかというと、この崖が崩れると下の川に土砂が流出します。
そして土砂が川をせき止めてしまうんです。
川をせき止めるとそこが自然ダムになってしまい、水がドンドン溜まって行きます。
自然に出来たダムですから当然強度もなくある一定の水量(水圧)に来るとダムが一気に崩壊し鉄砲水となって我々の住む平野に襲いかかってきます。
この様にならないために公共事業として我々法面屋が山奥の河川沿いの崖を施工しているわけです。
基本的に我々の仕事は山が多いので市街地に行く事は少ないのですが、急傾斜地という工事だけは市街地です。
全国的にも急傾斜工事と言えば民家の裏です。
急傾斜地指定(レッドゾーン指定)となると基本的にそこに家を建てる事が出来ませんが、昔から有る場合はそこが被害に遭わないように工事を行います。
通常の施工で崩れない様に施工しますが、急傾斜地指定は外れる事はありません。
ただし、レッドゾーン指定からイエローゾーン指定となる事はあります。
意外と知られていませんが、皆さんが住んでいる近くで法面屋は仕事をしているんです。
もしも、近くで工事していたらじっくり見ていって下さい。(危険のない範囲で)
通常の工事と比べて目線よりも高く、場合に寄っては目線よりも低いので比較的見学しやすいです。
是非見てやって下さいw
それではまた。