ワーカビリティーを下げることで、結果的に作業性はあがる

皆さんこんにちは。

エンタです。

品質管理においての施工性と品質のバランスって考えたことありますか?

よく使うセメントミルクです。

フロー試験で10~18秒で最大22秒(鉄道)ですよね

皆さんだいたいどのくらいで施工されていますか?

まぁ一般的に考えて、14秒前後ですよね?

私もそのくらいが多いです。

 

しかし、最近思ったのが、実は我々の仕事的にはセメントミルクのワーカビリティーを極端に下げた方が作業性が上がるんじゃね?って思たんです。

というのも、グラウンドアンカー工などで使用するポンプって結構なパワーでミルクを押し出していきます。

うちはMG10とかスクイズ式ポンプで送るのですが、ある程度硬くても送ってくれます。

 

まぁ規格値もあるのでその辺は監督の裁量で判断してほしいのですが、極端な話で考えるとセメントミルクの役割として大事な部分は強度ですよね。

強度を保ちつつ流動性が有れば問題ないわけです。

そして、この流動性が作業性になります。

 

私の経験的に25秒~30秒くらいでも送れれば問題ないように思います。(個人的判断)

ただし、あまりに硬いと途中で詰まるとトンデモナイことになるので気をつけてくださいw

実際は25秒くらいで

 

この硬くする理由ですが、W/C(水セメント比)を下げてブリーディングを少なくし注入後の沈下量を少しでも減らした方がいいような気がしているんです。

施工会社によっては何回も何回も追い注入を行うわけですが、そのたびに内部ではコールドジョイントを作っていくわけで、本当にそれはいいのか??って思うんです。

であれば、ちょっと硬めのセメントミルクを注入した方が追い注入も1回で済むので施工性は上がる事になりますよね?

そのくらい手間じゃないだろ?って思われる方もいると思いますが、距離があったり高さが有ったり綺麗に洗う状況の場合だとかなり手間が増えます。(施工会社としては)

しかし、追い注入は行うべきだと思っているので少しでも手間を省くための方法です。

 

W/C=50% 混和剤2% セメント200Kgで施工した場合

セメント:8袋 混和剤4L 水96L

この時の水を2L~4Lくらい減らします。

 

そうするといい感じに硬めのセメントミルクになります。

ペコポンとかの使用であれば送れない可能性があるので十分気をつけてください。

 

硬すぎると地山の付着に影響するという意見も当然あります。

しかしよく考えてみてください。

グラウンドアンカー工の場合7m以上の削孔長がありセメントミルク入れた際の内圧ってすごいです。

また、鉄筋挿入工で同様の事が言えます。

内圧が大きいと内部から外に向かって圧力が広がろうとするので地山に浸透していきます。

 

定着部(不動土塊部)に関しては全く問題ないと考えています。(強度も作業性も問題ない)

(オフレコ部分ですが役所にも説明しても納得してくれる事が殆どです。)

ただし、規格値・配合比に関しては監督の裁量の部分なのでお任せしますw

 

フロー試験においてセメントミルクのワーカビリティーは低い方が結果的に作業性が高くなるって事です。

ネクスコの場合その現場で作業標準、施工標準等を試験にて行うのでこう言った事が可能な場合もあります。

 

それではまた

  • B!

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