皆さんこんにちは。
エンタです。
先日の記事にTwitterでご質問がありました。
設計コンサルや役所の方々は分からない部分だと思われるのでお答えしようと思います。
二重管削孔が使えず、自せん孔式ロックボルトにするとき適応はどう考えるのでしょうか。
(1)孔壁の自立しない場所で使用が基本
(2)孔壁が崩れるとグラウトと地山の周面摩擦がとれなくなる不確実性— くろくろ (@vEVaav0lwtpgbpx) March 24, 2023
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2重管削孔が出来ず、自穿孔ボルトでも孔壁が自立しない場合!
この場合基本的には手堀の削孔になりますが、
こう言った所でも自穿孔ボルトを使用するしか無いです!
これ以外の方法は基本的には無いと思ってもイイと思います。(今のところは)
自穿孔ロックボルトで施工すると言う事で絶対に行って欲しい事があります。
自穿孔ロックボルトは必ずメッキ仕様で、スイベルを使用して削孔して欲しいです。
なぜかと言うと、確実に注入出来るように自穿孔ボルトの先端詰まりを避けたいからです!
そうする事で、確実な注入が出来る確実性が上がります。
メッキボルトの使用は分かると思います。(材料腐食の問題が解決されるので。)
この手堀でのスイベルの使用がよく分からないですよね?
自穿孔ロックボルトで削孔する際にだいたいこのようなレッグドリルを使用すると思います。
このレッグドリルはレバーを下に下げると回転と打撃の動作をします。
レバーを真ん中で中立です。
レバーを上に上げるとエアーを送ります。
回転打撃中はエアーを先端に送ることが出来ないんです。
と言う事は先端の孔が詰まりやすいんです。
吊り式削孔機は回転と打撃と先端エアーで削孔していきますよね。
だからかなり削孔も早いですし、くり粉(削孔時に出てくる削孔スライム)もしっかり出ます。
https://www.youtube.com/watch?v=70Uz0MNJVkc
くり粉とはyoutube動画の白い粉の事です。
くり粉は削孔する岩盤、土砂、粘土によって形や雰囲気が変わります。
https://www.youtube.com/watch?v=woxBOE6GS1Q
このくり粉が出やすい状態は先端からの連続したエアーによって孔壁内が崩壊せずに自立している状態で
削孔スライムが先端から出口(孔口)に向かって吹き出ます。
回転打撃と同時にエアーが出ているので、先端の詰まりも少なくなり効率良く削孔出来る事は分かりますよね。
手堀のレッグドリルの削孔は
レバー下げ:回転・打撃
↓
レバー上げ:エアーを出してくり粉をだす。
↓
レバー下げ:回転・打撃
↓
レバー上げ:エアーを出してくり粉をだす。
少しずつ進んで行きます。
この削孔が未熟な人はほぼ先端の孔が詰まっていて注入出来ません!
要は施工不良なわけです。
だからこそ、注入を確実にする為に削孔を確実に施工する必要があるという事です。
グラウトはそのエアーの孔を使用して注入するので絶対に詰まっていないことが大前提ってことが分かりますよね。
そして削孔後に孔壁が崩れたとします。
先端が詰まっていなければ、先端からグラウトが出ていき口元(ボルトの周り)からグラウトが上がって来ます。
その際に、
ボルトを上下左右にシャクってグラウトと馴染ませます!(これスゴく大事)
これだけでしっかりとした定着が出来る自穿孔ロックボルトが出来るはずです。
注入しながらシャクってもOK
(上記写真は孔から逆流してくるの詰め物してる)
自穿孔でしか施工出来ない現場って山ほど有ります。
レッグドリルが1.0m程度で人の幅考えると1.5m程度しか入れない現場などでも施工出来ます。
(1.0m以下なら他の方法もあります。)
自立しなくても上記方法で施工すれば確実に施工出来るのですが、
出来る限り熟練施工班にお願いしたい所ですねw
もしくはしっかりと指導出来る人がいればなんとかなると思います。
出来ない所でもしっかり確実に施工出来る工夫は必要ですので、
知識と経験を踏まえて施工していきましょう。
そして設計コンサル側でも、自穿孔ロックボルトはメッキ仕様で、
スイベル使用を書いてしまえば良いと思います。(施工側も確実な施工が出来るので)
それではまた。