皆さんこんにちは
エンタです。
先月施工が終わった石垣(石積)補修の現場に行ってきました。
施工する前は玉石積の隙間から草や低木がボウボウだったのですが、今や見違えるほどに!
通常の石垣(石積)に草木が生えると一見根が絡んで強くなったと思われがちです。
しかし、実際は風で揺れて少しずつ全体的に緩んできます。
水分も持つようになるので重くなります。
そのうち大きな風や大雨でドシャ!っと崩れます。
その目地を完璧に接着し埋めてあげることで全体の連続性が増して強度が上がります。
が、実は石垣(石積)が使われている地域はある特徴があります。
まず石が取れやすい場所です。
そんな場所は多いですね。
それと、水が多く出る山(地域)です。
石垣(石積)を土留めに使う際の利点として水が抜けやすいって事です。
隙間が大きいのである程度の湧水は抜けます。
うちが施工しているモルダム工法はその石垣(石積)をすべて接着します。
その為水が多い地域だと大雨時に雨水が抜けずに内圧が上がって崩壊する可能性があります。
モルダムにも通常の水抜きは入れてますが、足らないと判断した時は
石垣(石積)にコアを抜いてここに2~4m程度の水抜きを打設します。
水抜きパイプを打設すことにより大雨によって飽和状態となった地山の水を効率的に排出できます。
特にすでにハラミ出している石垣(石積)にはかなり効果的です。
対策したいが金銭的に厳しいという方も水抜きだけ入れておけば、
とりあえず崩壊は防げる場合が多いです。
住宅法面などにもバシバシ水抜きを打設した方が液状化や崩壊の対策にもなるのでおススメです。
多少安定計算は必要ですが、レッドゾーンからイエローゾーンまでにはする事も出来るので
検討の余地ありだと思います。
全体をしっかり対策した方が安全性は上がりますがコストも上がるのでケースバイケースですね。
それではまた