皆さんこんにちは。
エンタです。
本日は質問が来ましたのでそれに答えて見たいと思います。
Q:
山の悪い現場で土工事が掘削完了した後法枠を行うのですが
従来は創意工夫で施工していた
ご質問ありがとうございます。
地山が悪い場合、重機で切取り後でも法面がガタガタになる事は良くある事です。
設計書に書かれている通りにBHで切取りを行うと、この様になる予定です。
山を切る前の役所、元請けのイメージはこんな予定で、法枠も綺麗に簡単に取り付けられる設計です。
当然ですが、設計の予定では法枠もこの様になる予定です。
スパーンと上から下まで一直線の予定な訳です。
でも実際はこんな感じです。
ボロボロといろんな所が抜け落ちてガタガタな訳です。
このデコボコの高いところと低いところの高低差が0.3m~1mもあったらトンデモナイ事になるんです。
仮に高いところを基準にした際に法枠を設置した場合、赤い線より地山側はモルタルのロスがとてつもなくあるという事になります。
そして、法枠の作業性も一気に落ちるので全体的にコストが上がります。
法枠を極力地山に沿って設置した場合は上記の様になるのですが、これも組立の時間が大幅にアップし材料コストも上がります。
地山通りに組む方が一番手間と材料を食う事になると思もわれます。
そして、ご質問者はデコボコを潰して法枠を通すと言う選択な訳ですが、私もその方が良いと思います。(安全面も考慮して)
赤い部分が下地になるわけです。
ココをモルタル吹付にて作って行きます。
この部分には貧配合モルタルというのを吹くのが一般的です。(あくまでも書籍等では)
その貧配合モルタルというのが、C:S=1:6~8
とされています。(のり面保護工に関する質疑応答集より)
また、ざぶとん枠の裏込め工においては、C:S=1:8~10
とされています。
法面保護協会の方では強度の指定は特にありません。
ざぶとん枠の裏込め材としての強度は10N/mm2程度とされています。
実際は地山と同等もしくはそれ以上の強度を有していれば、法枠設置した際によく馴染むし強度的にも問題無いと言う解釈になります。
そして下地吹付を行った際のその下地は地山という解釈になるので強度云々はあまり関係無いという事になります。
しかし、ここからが大事なのですが、この貧配合というお金が出しづらいんです!
役所も根拠付けが大変ですし、会計検査対象の現場なら尚更嫌がるでしょう。
なので、市場単価のモルタル吹付t=5cm等を使用します。
その方が話が早いんです。
仮に積上げ積算で下地貧配合モルタル吹付を作ったとします。
確実に市場単価のモルタル吹付よりも高くなると思います。
で、あれば市場単価のモルタル吹付を使用して、強度は18KN以上とした方がわかりやすい気がします。
配合も通常配合で。
と言うのが私の見解です。
他にも考え方、やり方はイロイロと有ると思いますが、各都道府県で違うようにも思います。
その辺は頑張ってみて下さい。
こう言う交渉ごとは現場監督として、元請業者としての醍醐味かも知れないですね。
応援しています!
それではまた。