皆さんこんにちは。
エンタです。
最近、安曇野は寒くなって来ました。
秋の夜長始まっております!
反射板等の作業服への変更をお勧めします。
人は思ったよりも見えていませんから。
閑話休題
先日の答えです。
ケーシングが定着長まで入った状態で孔内洗浄が出来ない場合、
恐らく地山はかなり悪い状態だと思われます。
削孔以外の影響で地山に節理が発生しており、空隙等があります。
こんな場合の対策としてですが、まぁ通常通りパッカーの使用が一般的です。
と言うのも、定着部でセメントミルクが上がらないというのは致命的です。
コレが自由長部であれば、数回の注入で徐々に上げてくればイイのでしょうが、定着部はダメです。
「徐々に上げればイイじゃん。詰まれば一緒じゃん!」って言われる方もいますが、ダメです。
なぜかと言うと、グラウンドアンカー工は地山とセメントミルク、セメントミルクとPC鋼線の摩擦で保っています。
詳しくは↑を見て下さい。
そんな大事な部分に何回も注入して上がって来たとします。
そのアンカーそのうち抜ける可能性高いと思いませんか?
理由はコールドジョイントが発生しているって事です。
定着部にコールドジョイント発生している状態で定着体の造成ってあり得ませんよね?
定着部だけは一発注入する必要があります。
その為にはパッカーしか対策がありません。(今のところココ20年は)
固まったセメントミルクと固まったセメントミルクの摩擦抵抗なんて分かりませんし、不安しか無いですよねw
1週間止めてでもパッカーに設計変更するべきです。
もしも、設計変更できないのであれば、役所と交渉するか、元請けと交渉するか。
施工体制の立場によって違いはありますが、元請けであれば役所には抜けた場合に保証出来ないけど、指示書クレと言うべきですし、(打合せ簿の提出はゼッタイ)
下請だった場合、元請けにはパッカーでの施工手間で再契約するか、などの指示をもらいましょう。
下請の場合、言った言わないの話しになると面倒なので必ず文言を残すこと。メールで送ってもらうなどして下さい。
それ以外に、ファイバーを使用するなどの方法もありますが、あくまでも創意工夫レベルです。
確実な方法ではありません。
オールパッカーで行くのか、定着部パッカーで行くのか?
それは現場の監督の判断次第ですが、重要な事です。
ちなみに、うちの現場では、1週間現場止まって定着部パッカー施工に設計変更しました。
現場ではその時に正確な判断をする必要があります。
それは現場を止めてでもするべき事です。
そこの判断を誤るとその後大変な事になるので、監督は知識と経験が非常に大事になります。
逆にそれが無い方はそれが有る方に享受して下さい。
監督として一番駄目なのは、職人だけの意見を聞くことです。
職人の意見が悪いとは言いません。職人も経験している事ですから。大事な意見です。
しかし、それが文献とどうか?技術的に、品質的にどうなのかを監督が総合的に考えて判断しましょう。
それがトラブルや現場条件に合わせた技術になっていきます。
それではまた。