遠い過去に法枠工を施工した施工方法の是非を見た!

皆さんこんにちは。

エンタです。

先日関東地方でかなり古い法枠を発見して観察していましたw

(不審者のようにw)

この施工の特徴はまず腰吹きしています。

腰吹きっていうのは、腰の位置くらいまでを一番最初に吹付けます。

その後に上部を吹付けます。

 

なぜこんな事をするかと言うと、上から落ちてきた吹付ロスを最下段の網の中に落としたくないから。

上から吹いてきて、最後い網の中に中途半端な塊があると品質的にも悪いと考えての施工方法です。

 

昔は結構スタンダードにやっていたように思います。

が、そのデミリットがよく出てますw

全体的に、横にエフロレッセンスが出ていますよね。

コレがデミリット。

この最下段までに降りてくるのに数日間が空いているためコールドジョイントが発生しています。

 

流れとしては

腰吹き→レイタンス→経年劣化→コールドジョイント→経年劣化→エフロレッセンスとなります。

 

【エフロレッセンス・レイタンス・コールドジョイントの関係性】

コンクリート構造物の施工において、「エフロレッセンス」「レイタンス」「コールドジョイント」

はいずれも施工や仕上がりに大きな影響を与える現象であり、適切な管理が大事なんです。

レイタンス」は、打設したコンクリートの表面にモルタル中の細かい粒子や水分が浮いて沈殿した脆弱な層のこと。

打設直後や仕上げ時に発生しやすいです。

このレイタンスをしっかり除去せずに次の工程(打継ぎ)に進むと、打継ぎ面の一体化が不完全となり、

「コールドジョイント」と呼ばれる構造的に層(ミルフィーユ)が生じます。

コールドジョイントは外観の劣化のみならず、水密性の低下に

そしてこのすき間(層)あると、内部の可溶性塩分が水に溶け出しやすくなり、やがて外部に白く浮き出る「エフロレッセンス(白華)」が発生します。

ようは初期吹付時のレイタンス処理不良がコールドジョイントの発生を誘発し、最終的にエフロレッセンスの一因にもなります

施工初期の管理ミス(レイタンス放置)が、構造的な欠陥(コールドジョイント)を生み、

仕上げの美観や耐久性の劣化(エフロレッセンス)へと繋がっていくため、各段階での確実な処理・養生が超重要。

この対策としてレイタンス除去になるんですが、コレが法面上では難しい!

高圧洗浄機でって思う方もいると思いますが、法面に水ぶっかける方がヤバイですよねw

 

だから出来るだけ上から下まで切らない(打継目を作らない施工)が好ましいです。

ただ長大法面の場合だとどうしても打継目は出来てしまいます。

なので、モルタル接着剤のようなプライマーなどの塗布とかを使う?とかも有りかも知れないです。

 

すぐにエフロが出るかどうかもなんとも言えませんが、そう言った工夫が必要です。

ただ、我々法面屋は過去にイロイロやりましたが、結局は出来るだけ縦で吹き切る!

コレが最善の様に思いますw

縦断面はどうするんだ!?って意地悪言う方も居ますが、出来るだけ日を置かずに吹付る!

それ以外に無いですね。

法面上でやれる事ってかなり限られていますから。

 

特にコレについての対策が思考停止と言うよりも、こんなもんってイメージの方が強いですw

かつて滋賀県で見た縦枠断面にこんなエラス!でも入れれば良いかも知れませんが、コレだけは絶対にやっては行けない施工。

法枠の連続性の意味が一切無くなりますよ。絶対にやっては行けない。

(コレはコンサルも悪いし、施工会社の監督も悪いと思っています)

鉄筋もドン突きなのでココから確実に錆びていきますねー(琵琶湖沿いでは当たり前なのか??)

 

それではまた。

  • B!

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