皆さんこんにちは。
エンタです。
コレ何か、分かりますか?
そう!グラウンドアンカー工でのアンカー材の残骸ですw
失敗したんですwww
この現場では2本失敗しました。
この経験で分かった事は、グラウチング削孔においてグラウトの配合比です。
通常のグラウチング削孔は通常の配合でやります。
うちで言うと、
W/C=50% 混和剤2%
セメント8袋 水96L 混和剤4L
ですね。
地山の孔壁が崩れやすいとか、砂質土で削孔後に逆流してくるとかの場合にグラウトを削孔水として使用しケーシングの周囲に注入しながら削孔する方法です。
セメントミルク自体の比重が重いため逆流を防いだり、地山に圧入されるので孔壁が自立したり、アンカーを挿入しでも確実にグラウトが周囲を巻ける方法です。
一度削孔を完了し、スイベルの排土部分にメクラ蓋をしグラウトを逃がさないように再度押していく感じですね。
何度も機械を上下させケーシングの外側からグラウトが出てくればだいたい問題なく施工出来ると思います。
今回の現場は非常に被圧水が高くパッカーを使用し施工しました。
しかし、パッカーを使用してのグラウチング削孔って出来ないんです。
削孔までは出来るのですが、通常のセメントミルではパッカーを使用しているアンカーをケーシングに入れた途端に固まっていくんです!
アンカー業界ではパッカーが脱水するって言います。
高濃度のセメントミルクに布を突っ込むとその布がセメントミルクの水分を吸い取って布のまわりが瞬時にして固まります。(強度は無いけど硬めのノロ状態)
それがケーシングの中で起きるんです。
そうするとケーシングの中でアンカーとパッカーとケーシング内側が固着して取れなくなります。
結果、こうなりますw
ケーシング内でニッチもサッチにも動かなくなるので、サンダーで切断しながらケーシングを回収しますwww
全てが時間の無駄とお金の無駄にw
過去の経験から正規の配合ではダメな事は分かっていたので、今回の現場ではセメント量を減らしていたんです。(貧配合)
最初は6袋練りでやっていました。
混和剤無しで水100L セメント6袋(150kg) W/C=66%
コレでグラウチング削孔を行い、アンカーを挿入後にパッカー内には正規のセメントミルクを注入していました。
上手く行っていたんです。(しばらくは)
が、あとから気づいたのですがその日気温がメッチャ高かったんです!!!
恐らく、6袋練りでも施工出来ると思いますが、冬でも少し時間が経ったりするとアウトでしょう。(リクス高め)
夏は雨の日や気温の低めの時のみですね。(リクス高め)
そこから5袋練りに変更しました。
混和剤無しで水100L セメント5袋(125kg) W/C=80%
コレだと確実に施工出来ます。(貧配合)
脱水せずにケーシングの周囲にもしっかりグラウトを行き渡らせる事が出来て、かつ逆流も結構抑える事が出来ました。
パッカーを使用して孔壁を自立させつつ少しでも確実な施工をするのであればこう言った方法もあるので試してみて下さい。
当然最後は正規配合の注入を行って終わりです。
セメントは沢山使用しますが、それでも確実です。
グラウンドアンカーが抜ける事を思えばセメントしっかり使って適性に定着体を造成したいですねw
やり方は各業者いろいろ有ると思いますが、他のやり方があったら教えて下さい。
それではまた。