石積の判断は一見分からないが、目地を取ると中が空いていたり、詰まっていたりする(一般向け)

皆さんこんにちは。

エンタです。

最近名古屋市の空石積工事(石積)をよくやっています。

しかも、名古屋でも高級住宅街での施工でなので結構気を使います。

今回の現場は狭小地区でなかった為まだマシですがコレが狭いとホント大変ですよね。

 

道路使用許可等の申請はしていないので、1日に施工出来る範囲だけを施工しその日のうちに撤収しています。

公共であれば道路使用許可出して、ガッツリやるんですがそうなると施主の負担も増えるので出来る限り最小で。

施工箇所全方位で囲い、ハツリや注入を行っています。

そこで、削った後を見ると意外と中は土砂で詰まっているんです。

(下記の写真は高圧洗浄機である程度土砂を出してます)

パッと見は悪くないので「詰まってるから大丈夫なんじゃない?」

って言われます。

 

そーなんですよ。意外と詰まっているんですよw

良さそうに見えるんですよ。

逆に土粒分が抜け出して居る所も有ったりすると石だけ抜ける場合も。。。

 

実際は、しっかり詰まっているが故に背面の土砂が石自体を押すんです。

一度押された土砂や石は絶対に戻らないのでこのまま崩れるのを待つのみです。

昔の石工(いしく:石職人)が結構しっかり積んでいる石垣ですが、

目地もしっかりハツって出来る限り目地を広げます。

そして、高圧洗浄機で中の土砂の緩い部分は洗って出してしまいます。

そうする事で注入の面積が増え接着出来る部分が増えるので強度的にも上がります。

 

がしかし、ココでよく勘違いされがちなのですが、石積の対策はあくまでも表面工なんです。

石積は「個」で出来ています。

それを樹脂モルタルで結合していく事で「連」にする訳です。

連続性を保たせる事で部分的な崩壊を防ぐ事が出来ます。

 

しかし、内部圧力(土圧)に強いかと言えばそうとも言い切れない!

やはり土圧に対してはそれなりの工法で対応するしか有りません。

それは鉄筋挿入工であったり水抜き工であったりです。

この辺は調査した結果で決まります。

かなり崩れにくくはなりますが、絶対ではないという事を覚えておいて下さい。

すでに崩壊している、ハラミ出していると言う石積にはそれなりの対策が必要です。

 

それではまた。

  • B!

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