現場監督ってホントに給与良いの?
「現場監督は給料が良い」
一般的にこう言われることが多い、この職種。実際に、他業種と比べても平均の給与所得は確かに若干高い。
しかし、実態を言ってしまえば、我々は高給取りなどとは口が避けても言えないし、全くそうは思わない。圧倒的に労働時間が長いからである。
あなたは、自分の仕事を時給換算したことはあるだろうか。むしろ、秒給で換算したことはあるだろうか。考えたことがない人はぜひ考えてみてほしい。
まずは、私の話からしていこう。
30歳、地場コン勤務3年目の私の秒給
私は大学卒業後、営業職を経験・退職し、土木業界に転身した。現場経験を積んだ後、1級土木施工管理技士に合格。地方の地場コンに転職、現在3年目で所長をしている。
そんな私の給料をざっくりと発表しよう。
月給で30万円だ。この数字を聞いてどうだろうか?多いと思うか、少ないと思うかは人それぞれである。
私の場合、1日10時間は働いているため、秒数で換算すると秒給0.3円となる。秒給の算出方法は、こうだ。
月給 300,000円
↓
日給 12,000円
↓
時給 1,200円
↓
分給 20円
↓
秒給 約0.3円
皆さんも、まずは「自分の1秒の価値」を算出してみてほしい。
残業をすればするほど貧乏になる
「自分の1秒の価値」を知ると、その低さに驚く人も少なくないだろう。
そもそも、建設業界は残業をすればするほど貧乏になっている、という事実に気づいてほしい。この業界では、みなし残業というシステムが蔓延っているからだ。
みなし残業というのは、私が思うに「自分の1秒の価値」を勝手に決められて、貴重な自分の能力をタダで与えているようなものだ。
この業界の矛盾に早く気づき、違和感を感じてほしい。
給料を上げるたった1つの方法
じゃあ、今の時代、どのようにして給与を上げればいいのか?
給料を上げたいのならば、私が考える方法は1つである。それは、「自ら提案すること」だ。
例えば、現場で大きな功績をあげたのに給料が上がらないのであれば、自分でアクションを起こしたほうが良い。正当な評価をもらえるよう直談判するのだ。
冷静に考えてみてほしい。私たち施工管理技士は、非常に貴重な人材だ。会社に存在するだけで価値がある人材のはずだ。それなのに、正当な評価なしに拘束しているのはどう考えてもおかしい。
正当な評価をもらえていないにも関わらず、会社に改善の提案ができない人間は、いつまで経っても社畜のままだ。
将来の自分のビジョンを持とう
将来の自分をしっかりと見据えることができないと、給料も上がるはずがない。
最初のうちはいいかもしれないが、最終的に、自分で独立したいのか、会社で昇進したいのか、自分がどうなりたいのかが見えていない状態で仕事をしていても、思うように給料は上がっていかないだろう。
将来こうなりたい!というビジョンがあれば、自分が今何をしなければならないのかが見えてくる。
会社に貢献することで出世し、それが給料アップにつながるのならば、それは具体的にどんな方法なのか?資格取得か、新ツールの習得か、はたまた新しいスキルを身につけるのか、自ら営業して会社に仕事を持ってくるのか。
いずれにせよ、毎日同じことを繰り返しているだけでは、明日の自分は何も変わらないだろう。
給料を上げることは容易なことではない。しかし、自分の貴重な時間を安売りすることがどれだけ人生において無駄なことかを再認識し、危機感を持つ必要がある。
今の自分の立ち位置を考えて、自分が現場監督としてどのようなビジョンを描きたいのか、それを明確にしない限りは、あなたのその貴重なスキルと経験、資格と時間など全てが、会社にいいように使われて終わってしまうかもしれない。