最近やっとスマホを使えるようになってきた建設業のおっちゃんたちでも、ICT機器は使いこなせるのか?(施工の神様)

ICT導入のハードル

建設業のICT化は導入後、比較的早い段階で効率化できるとはいえ、投資をするだけの余力が中小企業にはないのが現実だ。

そのハードルを例に挙げるとすると、社内で対応出来る人材がいない、ICT機器が高額といったものだ。

人材不足に関しては大手ゼネコンも苦労しているので、中小企業の建設業が解決するのは、相当な戦略や資金がないと長期間に渡って解決に導くのは難しいと予想出来る。

ICT機器の価格は、現状は1000万円弱の投資は覚悟しなくてはならないだろう。この記事では、特に建設機械に取り付ける3DMGと3DMCについて書いていく。

ICT機器の価格

日本で代表的なICT機器のメーカーは、トプコン、トリンブル、ライカといった三大メーカーがメジャーで、建機メーカーの建機に取り付けられている。

だが、いずれのメーカーのICT機器も高額で、中小企業からすると投資回収にどんだけ年数かかるねん!というような感覚を抱かせるような金額だ。いくら国土交通省がICT化しようと言ったとしても、その号令に従えるのは一部の建設業だけなのが現状である。

ICT機器が高額な理由のひとつとして、GNSS受信機(GPS)の金額が非常に高額であることがあげられる。さらに、そのGNSSを3DMG、3DMCには2つもつけなくてはならない。

GNSS受信機はひとつ100万円以上するのが一般的だ。それを2つ揃えるだけでも相当金額が上がる。そのGNSS受信機に関して、最近はいろんな中国メーカーからリリースされている。

中国メーカーのGNSS受信機の価格は、三大メーカーの価格の半額以下で、性能はほぼ変わらないどころか、三大メーカーよりも性能が上回っている部分もあるという。中小企業にとって、ICT機器導入のハードルは年々下がってきているということだ。

ICTの知識は必要なのか

価格が年々下がるのはいいとしても、スマホですら最近やっと使えるようになった建設業のおっちゃんたちが、ICT機器を使いこなせるのかという別の問題も出てくる。

使いこなすには、それなりの知識が必要だと感じている人も多いだろう。しかし、ICT機器も年々進化しており、ICTどころか測量もよく分からない人間でも、それなりに使えるような仕様になってきている。

例えば、トプコンの杭ナビはよく売れているそうだが、特別なICT知識がなくても一人で杭の設置を行うことができ、土木についてよく分かっていない入社半年の新人でも使いこなせているというから驚きだ。

ICTを導入するハードルは、価格面も知識面も年々下がってきている。ICTに否定的なおっちゃんたちも、ICTに対する抵抗をあまり感じなくなるのではないだろうか。

測器店、建機メーカーの言うとおりに投資するのではなく、安くていいものがないか常に探すことが大事だ。建設業はまだまだ生産性を上げることができる。みんなで盛り上げていこう!

 

施工の神様からの転載

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