施工管理がホワイトに働けているかアンケートを実施
こんにちは、いわん太といいます。普段は、SNSやブログで建設業における働き方やキャリアについて情報発信をしています。
今回、施工管理がホワイトに働けているのか興味があり、興味本位でTwitterでアンケートを実施しました。
回答は数人程度かな?なんて思っていましたが、なんと、146人の方にご回答いただきました!アンケート内容と結果は、以下の通りです。
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せっかく多くの方に回答いただいたので、発信者として、アンケート結果に対する所見をお伝えしたいと思います。
あくまで一個人が勝手におこなったSNS上のアンケートですが、実際働いている方のリアルな数字でもあるので、現在の自分の働く環境と照らし合わせながら、参考程度に読んでいただけると嬉しいです。
「ホワイト企業」という法的な定義はない
ホワイト企業のイメージは、残業が少なく、年収もそれなりに高い。従業員の待遇や福利厚生が充実していて、社員が長く働いている。こんな印象があると思います。
しかし、実は「ホワイト企業」という言葉に、明確な定義はありません。残業時間や年収など明確な数字はなく、あくまで主観となるので、人それぞれホワイトと思う環境には違いがあります。
そのため、アンケートをするにあたり、施工管理にとってホワイトな基準はどんな項目でどんな基準なのか?を明確にする必要がありました。
2024年問題など喫緊の課題や法改正の内容も加味して、次の4項目を定めました。
筆者が考える建設業におけるホワイト企業の条件
筆者が考える建設業におけるホワイト企業の条件は、以下の4つをクリアしている方とさせていただきました。
- 残業時間が月平均45時間以下
- 年収が500万円以上
- 年次有給休暇の取得が5日以上
- 会社に人事評価制度がある
上記の4項目をホワイト企業の条件とした理由は、以下の通りです。
1.残業時間が月平均45時間以下
残業が月平均45時間以下をクリアしていることは、ホワイト企業では必須です。言うまでもないですが、2024年度から労働基準法に基づき、原則月45時間の残業規制が適用となります。
細かい条件があるのは理解していますが、今回は長くなるので割愛させていただきます。もちろんサービス残業はなしです。
建設業で働いてる方なら、耳にタコができるくらい聞いているワードですよね。
ホワイト企業を語るのに、残業月平均45時間以下をクリアしていることは必須条件だと考え、今回のホワイト企業の条件としました。
2.年収が500万円以上
年収500万円以上もホワイト企業の基準としました。理由は、日本の30代男性の平均年収がおおよそ500万円だからです。
アルバイトなど労働時間も給料も低い職種をホワイトな働き方と感じる人は少なく、ある程度の年収はホワイトに働く条件だと考えます。
上限を言い出すとキリがありませんが、今回のアンケートでは30代男性の平均年収である500万円をホワイト企業の条件としました。
3.年次有給休暇の取得が5日以上
年次有給休暇の取得率もホワイト企業の条件としました。
なぜなら、2019年に労働基準法で義務化されているからです。対象者は、年次有給休暇が10日以上付与されている労働者で、付与された日から1年以内に5日の取得が必要となります。
労働基準法に定められているため、当たり前と思うかもしれませんが、最低限の基準としてホワイト企業の条件としました。
4.会社に人事評価制度がある
会社に人事評価制度があることもホワイト企業の基準とさせていただきました。
理由は、人事評価制度のような公平でわかりやすい評価基準・報酬体系がないと、社員が正当な評価を受けることができないからです。
正当な評価は社員の成長にも繋がり、離職率の低下にも影響があります。会社に人事評価制度があることもホワイト企業の条件としました。
アンケート結果からわかる”建設業の現状”
アンケート結果は既にご覧いただいている通りです。
- 4つともクリアしている方:20.5%(30人)
- 3つの方:34.9%(51人)
- 2つ以下の方:44.5%(65人)
この結果を見て、皆さんはどう感じたでしょうか。それぞれ感じ方が違うと思いますが、私は以下の2点を感じました。
建設業でホワイトに働けている人といない人が分かれつつある
今回のアンケート結果から、施工管理でもホワイトに働けている人と、働けていない人が分かれていることがわかりました。
アンケート結果では、4項目全てに該当する人は、全体の約20%でした。
20%を多いと思うか少ないと思うかは人それぞれですが、個人的には長時間労働を改善できている企業が増えていると考えています。なぜなら、ひと昔前なら施工管理で残業月平均45時間なんて夢のまた夢だったからです。
昔は長時間労働が当たり前でしたが、昔に比べ、企業や現場、個人の意識改革が浸透し、デジタルツールなどの進化により、労働時間も改善傾向にあります。
一方、約45%の方は2つ以下となっています。
2つ以下の場合、個人の問題というよりも企業や職種の問題が大きいと思われ、ホワイトに働けている人との差は広がるばかりです。
今回のアンケート結果で、ホワイトに働けている人と働けていない人が明確に分かれつつあるといえるアンケート結果になりました。
残業月平均45時間以下さえクリアできれば、ホワイトになる人が多い
もう一つアンケート結果でわかったことは、残業月平均45時間以下さえクリアできれば、ホワイトになる人が多いということです。
今回、3つの項目までならクリアしているという方は全体約35%でした。回答いただいた方の多くは、残業月平均45時間以下のみクリアできないといったコメントが多かったように思います。
建設業において残業月平均45時間は、もっとも難しい課題の一つかもしれません。ただ、実際に達成している人も20%いるので、実現不可能な数字ではないともいえます。
特に、同業他社に比べ極端に労働時間が多い場合などは、企業としての努力が足りないのかもしれません。
まとめ
今回は、施工管理の働き方についてのアンケート結果に対する所見をお伝えしました。
アンケートの結果、ホワイトに働けている人は20%もいました。20%の数字が建設業界にとって多いか少ないかはわかりません。
ただ、現在、建設業のおこなっている働き方改革が徐々に浸透してきているのではと感じるアンケート結果だったと思います。
あくまで参考程度にはなりますが、何か皆さんのキャリア形成のヒントになれば嬉しいです。